ハマブン句会 投句箱

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03月10日(金) 08時51分26秒    箱男    2月選者のコメント 星伸予

星伸予選
特選
《山笑ふ松蔭神社の傘みくじ》
季語できちんと切れて型もいい。山口県の神社であろうか。傘みくじを開く期待感と「山笑ふ」の春の季語が合っている。松蔭は松陰と句会で作者から訂正あり。

秀逸
《春浅き山路にひとつ翁句碑》
春浅きと翁句碑の取り合わせがいい。春といえども感慨(しみじみ)めいた感じと翁句碑の重量感。「山」という兼題が山路という違和感のない使い方がいい。
《春寒や古道一陣の向かひ風》
どこの古道であろうか。日本三大古道は熊野古道 奥の細道 中山道である。古道に春の兆しがあるとは言え、それを否定するような一陣の向かひ風。型も綺麗。景もはっきり見える。
《山里に夫婦残りて雛飾る》
山里に、山里の、とニュアンスが少し違う。「山里に」はあえて残っているのか。遠く離れていても娘の成長を願っているのだろう。
《らあめんの湯切りの笊に春一番》
湯切りと春一番の取り合わせが新鮮である。湯切りの大きな動きと春一番というの風の動き。どちらも躍動感を感じる。ただ、湯切りの笊や で切れたほうがいい


03月10日(金) 08時49分10秒    箱男    2月選者のコメント 折山正武3

《朱鷺の来る田の薄氷や光りをり》
朱鷺はその場にいるのかいないのか判然としない。はっきり目の前に置いた方が景は活きるのではないだろうか。例えば「薄氷のきらめく田圃朱鷺一羽」。尚、朱鷺は秋の季語、薄氷は春の季語。この季重なりの問題はいろいろ意見があると思う。「俳句の勘所」で芦野さんが季重なりについて有意義な解説をしているので、ぜひ参考にしてほしい。
《吾と同じ口に角ある栄螺焼く》
上五と中七が栄螺を修飾している。ということは説明的と言えないか。何か変化あるいは意外性などが欲しいところ。句意には諧謔がある。この諧謔を活かしたい。例えば「栄螺焼く汝も口に角あるや」。「汝も」で自分も栄螺もと受け取って貰えるだろう。「や」は俳句の切れ字としては詠嘆を表し、本来連体形につく。しかし「や」の接続は今や何にでもつく感じがある。ケース・バイ・ケースで微妙な感覚がありそうだ。


03月10日(金) 08時47分57秒    箱男    2月選者のコメント 折山正武2

惜しい句
《春浅き山路にひとつ翁句碑》
翁は芭蕉のことだと解るが、「翁句碑」という言い方に普遍性があるかどうか気になる。「翁の碑」と書いて「翁(おう)の句碑」としたらどうだろう。因みに「芭蕉翁行状記」という元禄時代に発行された書があり、「ばしょうおう」と読ませている。
《冬晴れに迫りて見えし筑波山》
景はよく伝わってくる。だが「見えし」の「し」は過去の助動詞かそれとも強意の助詞か。見えを強調する場面ではないように思うので、筑波山にかかる連体形「し」と捉える。そうすると句のどこにも切れはない。どこかで切れを入れて俳句らしくしたい。例えば「冬晴や迫りて猛し筑波山」。冬晴は名詞で遣うので送り仮名はつけなくていいと思う。「冬晴れに」と「冬晴れや」の違いは、切れの問題と同時にイメージの違いもあると思う。「冬晴れに」だと次の迫ってくる筑波山にすぐ繋がる。一方「冬晴れや」だと冬晴れという大きな景がまず広がって、そして筑波山に目が行くという若干の時間差と空間差が生まれるように思う。究極は好き嫌いかもしれないが、参考になればと思う。

03月10日(金) 08時45分21秒    箱男    2月選者のコメント 折山正武1

折山正武選
特選
《髭氷柱ラジウス囲む寡黙かな》
氷柱とあるから屋外であろう。ひげのような細いつららが下がっているところで、寡黙な山男が幾人かラジウスの火を囲んでいる。男たちの寡黙ではあるが体力と気力が伝わってくる。「かな」と切れ字できっちり留めてあるところも心地よい。

秀逸 
《山笑ふ峠に二軒カフェと茶屋》
カフェと茶屋と似ているようで違うと作者には見えた。それが山の峠に並んでいる。山登りの途中か、それともドライブの途中か。洋と和の取り合わせが季語「山笑ふ」に符合している。「山笑ふ」という動詞のあとは名詞を連ねて、しかもぶつ切れにならず上手く作っている。
《薄氷光る太陽踏みぬく子》
子供の頃の思い出か。昔舗装されていない道にはところどころ薄氷が張っていた。それを踏んで登校したものである。「光る」は薄氷にかかるのか、太陽にかかるのか。私は「薄氷」で切れて「太陽」に掛かると見た。薄氷全体が光っているのではなく、太陽だけが光っているのだ。
《薄氷や時の流れのとどまらず》
心象句として気に入った。「方丈記」の「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず・・・」を思い出す。季語「薄氷」が効いている。やがて融けて流れてゆくのだ。
《久女の忌英彦山がらがら谺して》
杉田久女は近代俳句の草創期九州の産んだ俳人。英彦山の土鈴が波乱にとんだ久女を鎮魂するかのように鳴り、英彦山にこだまする。作者はおそらく久女に共感を覚えているのであろう。助詞「て」で留めるところが気になったが、それを超えて良い句だと思った。


03月10日(金) 08時37分09秒    箱男    2月入選句

2月の入選句です。おめでとうございます。

03月01日(水) 19時14分39秒    箱の居候    投票箱へのご案内

投句箱が締まって、投票箱が設置されました。
今回の兼題は「薄氷」と「山」です。計41句の句が投句されました。
先ずは、下段の投句一覧をご覧くださいませ。
お気に入りの句、見過ごすことができない句とか見つけられましたでしょうか。

このすぐ下のURLをクリックされますと、投票箱が出てまいります。投票箱の中にある投句一覧の□にチェックを入れていただければ、投票完了です。お一人様3句までです。
投票期間は3月1日(水)ー 6日(月)、「選句の会」当日の24時までです。
http://hamabun.x0.com/kukai-senku/

03月01日(水) 13時14分01秒    箱の住人    2月投句一覧

お待たせしました。2月は41句の投句をいただきました。ありがとうございました。
2023年2月兼題「薄氷(うすらひ うすごおり)」「山」その1

① 雪兎半時遊びて野に帰る  
② 日脚伸ぶ窓の手形の拭きそうじ  
③ 春浅き山路にひとつ翁句碑  
④ 恋ひ恋ひしバレンタインの日は更けぬ  
⑤ 薄氷の藁一本の名残かな  
⑥ 山覚めて谷落つる岩音も無し  
⑦ 梅の山沖に初島見ゆるまで  
⑧ 薄氷絵文字にたよるLINEかな  
⑨ 山笑ふ峠に二軒カフェと茶屋  
⑩ 薄氷蛙の足跡輪になりけり  
⑪ 空望む遠くの山を写しけり  
⑫ 終わったと挨拶をする春の日に  
⑬ 雪形の猿あらはれて畑に声  
⑭ 薄氷に水のピチャピチャ晴れていく  
⑮ 冬晴れに迫りて見えし筑波山  
⑯ 髭氷柱ラジウス囲む寡黙かな 
⑰ 薄氷や不戦の誓溶けゆく世  
⑱ 薄氷や時の流れのとどまらず  
⑲ 春寒や古道一陣の向かひ風  
⑳ かはたれの茜くゆらす山火かな  
㉑ 雪虫のある物顔の定めかな  
㉒ めかし込む出足くじくや春時雨  
㉓ うっとりと見惚れし雛に子見守られ 
㉔ 飛梅にあやかりたいと願掛けし

03月01日(水) 13時07分40秒    箱の住人    2月投句一覧

2023年2月兼題 「薄氷(うすらひ うすごおり」「山」 その2

㉕ 朱鷺の来る田の薄氷や光りをり  
㉖ 薄氷の下に何かの泡立ちぬ  
㉗ 錦秋の山つまみつつ地酒飲む  
㉘ 月笑ひ星ささやけり山の夜  
㉙ 山登りしたたる汗が地を染める  
㉚ 夏山の闇を彩るテント村  
㉛ 薄氷光る太陽踏みぬく子  
㉜ 薄氷煮大根の滋味懐かしく  
㉝ 久女の忌英彦山がらがら谺して     
㉞ 山笑ふ松蔭神社の傘みくじ   
㉟ 薄氷の罅に分かるる蒼穹かな  
㊱ 薄氷に鳥影数羽流れ消ゆ  
㊲ 山里に夫婦残りて雛飾る  
㊳ らあめんの湯切りの笊に春一番  
㊴ 蕗の薹うつすら土手に頭出し  
㊵ 吾と同じ口に角ある栄螺焼く  
㊶ 石山に吸い取られし春の雪


03月01日(水) 01時15分50秒    箱の住人    無題

投句箱の蓋が締まりました。
2月も投句ありがとうございました。
投句一覧は後ほど掲示板に載せます。


02月28日(火) 23時56分26秒    浜防風    兼題

石山に吸い取られし春の雪

02月28日(火) 17時04分29秒    翌檜    自由句

らあめんの湯切りの笊に春一番
蕗の薹うつすら土手に頭出し
吾と同じ口に角ある栄螺焼く

02月28日(火) 16時55分41秒    翌檜    兼題

薄氷に鳥影数羽流れ消ゆ
山里に夫婦残りて雛飾る

02月28日(火) 11時24分48秒    浜防風    兼題

薄氷の罅に分かるる蒼穹かな

02月27日(月) 11時27分55秒    睡蓮    兼題

薄氷煮大根の滋味懐かしく
久女の忌英彦山がらがら谺して
山笑ふ松蔭神社の傘みくじ

02月26日(日) 15時50分11秒    静御飯    兼題

錦秋の山つまみつつ地酒飲む
月笑ひ星ささやけり山の夜
山登りしたたる汗が地を染める
夏山の闇を彩るテント村
薄氷光る太陽踏みぬく子

02月25日(土) 21時44分12秒    浜防風    兼題

薄氷の下に何かの泡立ちぬ

02月24日(金) 18時03分34秒    垂鉛    兼題

朱鷺の来る田の薄氷や光りをり

02月24日(金) 17時06分56秒    山姥    兼題 自由題

うっとりと見惚れし雛に子見守られ
飛梅にあやかりたいと願掛けし

02月24日(金) 16時08分46秒    ドン・ガバチョ    自由題

めかし込む出足くじくや春時雨

02月24日(金) 15時52分22秒    ドン・ガバチョ    兼題・自由題

かはたれの茜くゆらす山火かな
雪虫のある物顔の定めかな

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