ハマブン句会 投句箱

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10月08日(土) 10時13分17秒    チロリン村    選者様へお礼

 星様 芋虫と秋の灯の句を入選させて頂き、ありがとうございました。
とても嬉しく、そして大変勉強になりました。
 芋虫の句は、アゲハ系幼虫で親指ほどの丸々肥えた薄緑色の芋虫でした。気持ちが悪いので葉の付いた枝を少し揺すると
丸々肥えているせいか、コロンと葉から落ちた光景があまりにもユーモラスでしたので何とか句にしてみました。

10月08日(土) 09時36分44秒    チロリン村    つぐみ様へ

つぐみ様 コスモス畑の句鑑賞させて頂きました。
いろいろ想像の世界を感じることが出来て明るく楽しい句ですね。
 例えば、「黄蝶ふたつ」では、深読みして黄蝶ひとつが黄色の花に飛び交っているのを表現しているのかなとか。
コスモス畑の中にしゃがみ空や回りを見て異次元の空間を感じるのかなとか
畑の中は立入禁止なので望遠鏡か何かで覗いた小宇宙を表現しているのかなとか。
などなど私なりに想像すると、とても楽しくなります。
そんな訳でつぐみ様、確かに楽しさ頂きました!有り難うございます。

10月08日(土) 09時27分11秒    山中直美    2022年9月の入賞句

9月の入選俳句です。
これまで箱の番人としてハマブン句会の運営に関わってまいりました。この度、会を辞めることになり、ほかの句会のメンバーが仕事を分担して運営していただけることになりました。
これからも、ハマブン句会をよろしくお願いします。

10月07日(金) 22時49分43秒    豚骨    ありがとうございます

星様、この度は特選をいただき恐縮しております。
中七ですが、「床屋の前の」そうですよね、それが出て来ませんでした。
勉強になりました。ありがとうございます。

10月07日(金) 18時54分04秒    箱の居候    投票箱

皆さんから投票で選ばれた句の結果発表です。
同率1位 4票
芋虫の肥えて葉裏に落ちにけり
不登校コスモス戦ぐ遊歩道
同率2位 3票
秋桜総身に雫かがやかす
繰り返し吹くひと節や赤とんぼ
同率3位
この秋もすだち届きて秋刀魚買う
マスク取れば紅き口紅金木犀
鰯雲店仕舞ひの古本屋
秋深し夜話続く旅の宿
黄蝶ふたつコスモス畑の宇宙かな

選者のかたが選んだ句と同じ句もありますが、選ばれなかった句もありますね。
どうして選ばなかったのか、選句の会に参加されると、その辺が「なるほど」と判って面白いですよ。

10月07日(金) 17時06分17秒    箱の住人    9入選句 選者のコメント 星伸予

特選
《コスモスや理髪店のねじり燈》
理髪店の店先にある赤と青のぐるぐるはサインポールと言うらしい。味気ない名前だし俳句には向かない。ねじり燈が世間に認知されているかは別だが、想像は着く。店先にコスモスが植えられているのか、またはコスモスの陽気に髪をさっぱりさせようかと出かけたのか。コスモスやの切れがいい。但し中六なのが惜しいところ。「床屋の前」のではどうか。中六にもかかわらず、特選にしたのは、ねじり燈に作者の工夫が感じられたからである。
秀逸
《秋澄むや顔作るまで待てと言ふ》
秋澄むは、空気が澄み眼に入るものすべてが鮮やかに見える。同時に耳に入るものすべてがはっきりと聞こえるようになる。「お化粧が済むまで待って!」それはパートナーの声なのか。季語の使い方がいい。この句も上五の切れが効果的。さらに「待て」に逆らえない作者のおかしさもある。
《芋虫の肥えて葉裏に落ちにけり》
「けり」の詠嘆が効いている。「あー落ちちゃった……」がよく分かる。芋虫をよく観察した句だと思う。
並選
《秋の灯の里の車窓に点てんと》
「秋の灯や郷の車窓に点てんと」なら特選にした。秋の灯と点てんが寂しさを出していい。
《秋灯下祖父の残した俳句本》
口語の句ならこれで良い。文語だと残しし。型がしっかりしている。


10月07日(金) 17時04分35秒    箱の住人    9月選者のコメント 折山正武

特選
《交番の揺るる半旗や秋桜》
今は安倍元総理のことと思うが、時間がたてば誰のことであっても構わないでしょう。半旗というイメージ、それを補強する交番と秋桜のイメージ、作者は作者なりに鑑賞者は鑑賞者なりに解釈すればいい。「揺るる」に半旗と秋桜が重なる。弔意と秋桜のバランスが良いと思う。言葉遣いによどみがなく、動詞一個に後は名詞と助詞で形よく納まっている。
秀逸 
《コスモスや風一陣を受け流し》
コスモスと風はつきものというイメージもあるが、一瞬走った強風が印象的。強い風に対して連用形で「受け流し」という柔らかい表現も良い。爽やか且つ優美な感性を思った。
《マスク取れば紅き口紅金木犀》
マスクをすると口紅をつけないという話を聞いたことがある。マスクに紅がついてしまうからか、それとも単なる面倒だということか。この景を見た作者の一寸した感動が句になったのであろう。口紅の色と金木犀の色さらには薫りが彷彿とする。ともあれ今の世相を詠まれた。将来コロナが忘れられたとしても、色落ちない句だと思う。
並選
《秋深し夜話続く旅の宿》
俳句の作り方の一典型である。「秋深し」で軽い切れを入れ、中七下五で景を置く。景の傍らには地酒の徳利が見える。共感する人が多いのではなかろうか。
《結界に止まれ止まれと石たたき》
結界は仏教用語であるが、ここは単なる領分という意味で遣っていると思う。石たたき即ちセキレイが嘴で石を叩きながら「こっちへ来るな」と闖入者に注意をしている。「止まれ」のリフレインがその気持ちをよく表現している。

10月02日(日) 18時22分00秒    箱の住人    10月からはこちらの投句箱へ

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10月01日(土) 18時43分48秒    箱の番人    2022年9月の投句一覧 その2

㉕ 終活の本に目のいく秋の暮   弾機
㉖ 繰り返し吹くひと節や赤とんぼ  銀竹
㉗ 桔梗生け本心なりとは云へぬまま  プリズム
㉘ 秋の宵深まる世界本を手に    静御飯 
㉙ 峻路なり風とコスモス我背押し  静御飯
㉚ 人気なき本殿つつむ彼岸花    静御飯
㉛ 結界に止まれ止まれと石たたき  青息吐息 
㉜ 芒添ふ竹馬の墓よ又来るよ    青息吐息
㉝ 秋夕焼にはかに白球染め挙げる  青息吐息
㉞ 草紅葉さやぐ本陣跡にかな    青息吐息
㉟ 丁寧なコスモス押し葉誰が為に   青息吐息
㊱ 秋の宵いつか来たみち辿る道    次郎吉
㊲ この秋もすだち届きて秋刀魚買う  次郎吉
㊳ 秋灯下祖父の残した俳句本     次郎吉
㊴ コスモスや風一陣を受け流し   黒風
㊵ 秋暑し騙されたふり頼まるる    碇久枝
㊶ 秋澄むや顔作るまで待てと言ふ   碇久枝
㊷ 教室で食べるおにぎり運動会    碇久枝
㊸ マスク取れば紅き口紅金木犀    碇久枝
㊹ コスモスや半旗の低く揺れてをり  碇久枝
㊺ 騙されたふりの役者や秋の朝  中山朝陽
㊻ 交番の揺るる半旗や秋桜    中山朝陽
㊼ 名月や追ひつ追はれつ遊水池  中山朝陽
㊽ コスモスは秋の主役?吾紅   ジュリア
㊾ コスモスや理髪店のねじり燈  豚骨



10月01日(土) 18時42分35秒    箱の番人    2022年9月の投句一覧その1

9月 兼題「本」「コスモス」 一覧表

① 中年の終わりが見える月見かな  紅葉
② 靴箱にコスモス一輪不思議なり  紅葉
③ 古本の汚れを落とす秋休み    紅葉
④ 犬を連れコスモスの色を愛でる人  プリズム
⑤ コスモスや平和を託して苗育て   プリズム
⑥ 本閉じて鍋の煮豆の午後3時    つぐみ
⑦ 黄蝶ふたつコスモス畑の宇宙かな  つぐみ
⑧ 知人の死何も変わらぬコスモスが  ジュリア
⑨ 秋桜総身に雫かがやかす     チロリン村
⑩ 芋虫の肥えて葉裏に落ちにけり  チロリン村
⑪ 国旗付くバスに乗り込む敬老日  珠子
⑫ 秋深し夜話続く旅の宿      珠子
⑬ 青空に燃ゆる焔や曼珠沙     珠子
⑭ 秋の夜や本に見つけた鉛筆名   珠子
⑮ 一面の秋桜揺れる里の中     珠子
⑯ 超え来る尾根の重なり爽やかに  チロリン村
⑰ 秋の灯の郷の車窓に点てんと   チロリン村
⑱ 運動会本気出せずに帰路につく  プリズム
⑲ 秋の宿置き土産の漫画本    豚骨
⑳ 本州を内地と呼ぶ今も伯母   豚骨
㉑ 鰯雲店仕舞ひの古本屋     豚骨
㉒ 帰り道塀に並びて秋桜     豚骨
㉓ 久々の読みさしの本西鶴忌   チロリン村
㉔ 不登校コスモス戦ぐ遊歩道   プリズム


09月28日(水) 15時13分05秒    箱の番人    これまでの入賞句と選者の兼題句

これまでに入賞された俳句の一覧表です。
下のURLをクリックしてください。

この掲示板は画像が貼り付かないので、これからの入賞句の発表は横書きテキストになります。ご了承ください。
http://hamabun.info/custom12.html

09月27日(火) 16時13分51秒    箱の番人    2022年8月入賞句 選者のコメント

芦野選
特選
《電飾のリゾートホテル夏の月》
リゾートホテルにもいろいろあろうが「電飾」が見事にその低俗さを表現。けばけばしく俗化された月がやるせない。
秀逸
《枝豆や父母の馴れ初め聞きたくて》
年頃の女の子と母親の情景なのであろう。最初に提示された「枝豆や」の謎が「聞きたくて」で、納得する仕掛け。母娘が一緒に何かをしているが、その何かは読者の想像に委ねられている。一緒に枝から豆のさやを外しているのか。ビール瓶を真ん中にして枝豆をつまんでいるのか。
《花台に白い折鶴終戦忌》
清楚なたたずまいの句。焦点が絞られているが、さらに絞るために「花台に」を「花台の」へ変更し、歴史的仮名遣いのために「白い」を「白き」に変更してはどうか。
並選
《日帰りの列車でメール盆の月》
状況を詰め込んだ句。「日帰りの列車」で行けるところに故郷かお墓があり、「メール」をする相手は、一緒に盆参りをした人か留守宅の人。もう遅い時間なので月が出ている。いろいろ読めてしまう点がもったいない。
《巻き波の音の溶けゆく良夜かな》

09月27日(火) 16時12分09秒    箱の番人    2022年8月の入賞句選者のコメント

荒井選
特選
③《巻き波の音の溶けゆく良夜かな》波頭を巻くようにして砕け散る様を 音の溶けゆくとの表現に脱帽。恐らく月の翳りの無い明るさに癒された作者の心根の現れかと思う。

秀逸
㉜《同窓会頬のほてりと樹間月》懐かしい面々の中に恋しく慕わしい人に再会。酔いも手伝ったものか頬が矢鱈に火照る。樹の間の月の何と美しいことか。
㊲《売れ残る夏葱一本影を置く》売れ残った一本の葱の哀れさ。いやいや強い自己主張の現れか くっきりとした影が想像される。

並選
⑥《道乞ひてにはかに佛書秋燈下》様々な想いが胸にはち切れんばかりに。そんなこんなで思わず佛書を繙いて見た。そして如何にや……。……良い季語を選びました。
⑫《枝豆や父母の馴れ初め聞きたくて》親をからかいながら 馴れ初めを聞く。そんな自分は半ば照れ隠しに枝豆を頬ばる。茹で加減は程良い。
⑲《秋峰の遥かを差せり道しるべ》道しるべによれば 目指す峰はずっと先。しかし すっきりと仕上がっている句柄から登山者の疲労を感じさせない一句である。

09月27日(火) 16時09分34秒    箱の番人    2022年8月の当句一覧 その2

㉔落柿舎やおうおうと言ふ竈馬     中山朝陽
㉕風の音やフウセンカズラふわり舞ひ  朧
㉖ジャズ流る湖月の隅でひとり珈琲   珍比良
㉗露草の欲しいままなる雫かな     座敷童
㉘せつなき夜月冴え渡る家路かな    弾機
㉙道の駅野菜に表示いとこの名     炙り烏賊
㉚彼の方も郷で観ている十三夜     レタス
㉛たどり着く本店の赤福氷       碇久枝
㉜同窓会頬のほてりと樹間月(このまづき)  つぐみ
㉝田んぼ道同行二人の蜻蛉かな     珍比良
㉞をちこちの涼に胡座す天龍寺     碇久枝
㉟神宮や五十鈴川にて水遊び      中山朝陽
㊱やまびこの昔の思い出朧月      紅葉
㊲売れ残る夏葱一本影を置く    天地無用
㊳秋初めほほ笑む観音鎌倉道     レタス
㊴一献に今宵の月のささ揺るる    座敷童
㊵追いかけつこ墓碑の林に秋の蝶   炙り烏賊
㊶甲虫祭りの逃亡か軒の下      朧
㊷花火へと急ぐ道のり遠くとも    天地無用
㊸大戦の前夜か知らむ終戦日     弾機
㊹ふるさとはほんのり甘き京すしの香  珍比良
㊺蝉時雨平和祈るか里の道    静御飯
㊻夭逝の行方よいづこ地蔵盆      天地無用
㊼足るを知り足らざるを知る端居かな  中山朝陽
㊽人の道35億さかのぼり    静御飯


09月27日(火) 16時07分59秒    箱の番人    2022年8月 投句一覧 その1

① 日帰りの列車でメール盆の月    朧
② 終了し足首痛い夜の道       紅葉
③ 巻き波の音の溶けゆく良夜かな   座敷童
④ 電飾のリゾートホテル夏の月    碇久枝
⑤ 居待ち月川上弘美に教えられ    ちび丸
⑥ 道乞ひてにはかに佛書秋燈下    弾機
⑦ 秋日和市松刻む土偶かな      レタス
⑧ 竹林を抜け落柿舎へ道をしへ    碇久枝   
⑨ 真昼時蟻の行く手にバスを待つ   朧 
⑩ 望月や水面にゆらぐ金砂子     炙り烏賊
⑪ 秋涼しバス定刻に止まりけり    レタス
⑫ 枝豆や父母の馴れ初め聞きたくて  座敷童
⑬ 汽車道を左見右見ゆくとんぼかな  弾機
⑭ 故郷は次第に遠く月今宵      天地無用
⑮ 青葉木菟子も猛禽ぞ産毛生え    つぐみ
⑯ 柿葺に青苔の香銀閣寺       碇久枝
⑰ 花台に白い折鶴終戦忌       レタス
⑱ フェンス沿い首都高速を走る月   炙り烏賊
⑲ 秋峰の遥かを差せり道しるべ    座敷童
⑳ 炎天下行き交う人無し洗顔す    朧
㉑野分立つ弓なり列島道として    天地無用
㉒応援の横幕消えしいわし雲     弾機
㉓三日月の下にある星金星や      紅葉


09月27日(火) 16時04分28秒    箱の番人    2022年7月8月の入賞句選者のコメント

<特選>
救急の音忽と消ゆ熱帯夜  弾機
救急車のサイレンが止まるのは、救助者の元に到着した時。まさか顔見知りのご近所さんでは?心配と不安が広がる。ヒヤリとした不安(寒気)と季語の熱帯夜が効いている。
<秀逸>
口下手と筆無精詫ぶ帰省かな   七転び八起き 
コロナ禍、多忙でなかなか帰省出来なかったのだろうか。あれこれ言い訳をせず、実直な人柄が垣間見えた。帰省した人の照れ笑い、迎える人の笑顔が想像できた。
花茣蓙を時計回りにころ寝の子   七転び八起き
親戚が集まるお盆のころ。似たような歳の子たちがお昼寝をしているのだろう。「時計回りに」が少しずつ集まる様子が分かる。花茣蓙から素足の感覚が伝わってくる。  
<並選>
徒跣ふろ場に続く古聞紙    炭酸水
ふろ場まで、どのくらいあるのだろう。何枚も続いている光景は滑稽で目に浮かぶ。「古聞紙」とあるから汚してもすぐ捨てることが出来る。一生懸命に働いた後のひとっ風呂、気持ち良さそう。
向日葵や形見の金貨返す旅    碇久枝 
「向日葵や」の切れ、金貨と向日葵の取り合わせがいい。(丸くて黄色)「形見」「返す」韻を踏でるのか。「金貨」=Kも?形見の暗さと向日葵の明るさが面白い。

09月27日(火) 16時02分39秒    箱の番人    2022年6月7月入賞句選者のコメント続き


折山選
<並遠>
夕映や裸足の跡の夏の浜    レモン
一読して景があざやかに浮かぶ。夕映は物や景色が夕日を浴びて美しく見えること。そして裸足の跡、夏の浜、感傷的になりそう。尚、「の」を2つにしたいと思ったが難しそう。   
短夜やことに短き初デート    忘却曲線
季語短夜には短いことを惜しむ気持ちが込められている。少しぎこちないながら、もっと長く一緒にいたいという気持ちがよく見える。
炎天下おお口競ふ雄の河馬    レモン
たしかに河馬の口は大きい。その姿からユーモラスな印象を受ける。だが口を開けて競うのはボス争いか、雌争いか、どちらにしても深刻なことだが、そう感じさせない句となっている。尚、「競ふ」と旧仮名遣いになっているので、「おお口」は「おほ口」として合わせたい。


09月27日(火) 16時01分34秒    箱の番人    2022年6月7月の入賞句選者のコメント

<特選>
岩清水登攀の指伝い来る   忘却曲線
岩壁を登るのは緊張感を伴う。岩を摑む指に力が入る。その指に冷たい岩清水が伝   わる。さらに緊張感が増す。岩登りをしたことのない自分にも岩清水の清冽さと登攀者の力が伝わってきた。岩清水で切れが入り、句にメリハリも生まれている。尚、「伝い来る」と現代仮名遣いになっているので口語句とみた。
<秀逸>
鳴き砂や裸足で家出したことも  七転び八起き
家出というと容易ならざる事態に聞こえるが、句からは子供が叱られて裸足で飛び出したことを想像した。裸足で浜辺を駆けているとキュッキュッと砂が鳴る。その音は「そうだ、そうだ」か「やめとけ、やめとけ」か。鑑賞して新鮮な感じがした。
古地蔵の前掛け白し更衣     弾機
白し」で一拍切れており、句が締まっている。経てきた年月を感じさせる地蔵と新しい白地の前掛けが印象的。動詞を使わずに情景を確実に捉えており読んで気持ちが良い。


09月27日(火) 14時56分29秒    箱の番人    2022年6月7月投句一覧 その3

47 夕立や窓の向ふは干したまま      レモン
48 刻手持て線香花火のちりちりと     表六玉
49 団子虫の殻累々と蟻の城        碇久枝
50 口下手と筆無精詫ぶ帰省かな     七転び八起き
51 誘蛾灯まゆ描くおんなの白き顔     炭酸水
52 夏盛りムンク「叫び」のやうな夜    弾機
53 鵺の声闇の中にて覚醒す        表六玉
54 ほの紅き睡蓮一輪動かざる       レモン
55 半眼の蟇負け犬のやう退さる     七転び八起き
56 銀ねずの日傘翳せば紳士かな      弾機
57 同窓会うたた寝の唇吸ふ藪蚊      碇久枝
58 白茶けた午後に朱色の立葵       炭酸水
59 白鷺よいちめん緑あたま出で      静御飯
60 爛々と一日限り仏桑花         レモン
61 一息を入れることなき歩荷かな    七転び八起き
62 蝉たちの一斉に鳴きて暑さ越へ     表六玉
63 向日葵や形見の金貨返す旅       碇久枝
64 夕立を南国の鳥連れてくる       炭酸水
65 花茣蓙を時計回りにころ寝の子    七転び八起き
66 若さかな素足のままのスニーカー   冒険句
67 引く波の裸足惑わす真砂かな     銀座カンカン娘
68 岩清水登攀の指伝い来る       忘却曲線
69 死のために生きる我が身や昼寝さめ  七転び八起き


09月27日(火) 14時55分26秒    箱の番人    2022年6月7月の投句箱その2

24 言い淀む別れの言葉夜の蝉       アガシ
25 蛍飛ぶ闇の深まり匂い水        表六玉
26 連峰はパステルのやう二重虹      百葉箱
27 駆け付けるかかりつけ医の跣かな    炭酸水
28 国産ぞ望みかなえるやせうなぎ     静御飯
29 叢の南瓜の花の咲きにけり       碇久枝
30 古地蔵の前掛け白し更衣        弾機
31 炎天下おお口競ふ雄の河馬       レモン
32 咆哮のやうな掛け声御柱        七転び八起き
33 猛暑日や日陰の道のありがたさ     弾機
34 四時間の防災会議蟻の城        碇久枝
35 ぢりぢりの真砂に跳ねる裸足かな    百葉箱
36 夕菅や今は昔の道辿る        銀座カンカン娘
37 微睡みて団扇の手より滑り落つ    表六玉
38 もぎたての香りの立ちしトマト好き   レモン
39 黒南風やゲリラ豪雨をひきつれて   七転び八起き
40 眠剤も効かぬ夜多し老いの夏      弾機
41 一コマを切り取る夏の庭花火      炭酸水
42 波幾多跣の底を掬いをり        浮き輪
43 車より出るに出られぬ大夕立     七転び八起き
44 夜会にはたびたび行くや立夏でも   紅葉
45 見るからに口が萎まる夏蜜柑     百葉箱
46 飛び跳ねる跣足生足波寄する      弾機


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