ハマブン句会 投句箱

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09月26日(月) 13時55分17秒    箱の番人    2021年2月入賞句選者のコメント

折山様選句
【特選】凍解や地球裏より着信音   ますらお
  凍解(いてどけ)という季語を上手く使っています。凍ってカチカチだった畑地や道路が暖かい日差しを受けて柔らかくなっていく様子が想像されます。地球裏とはどこの国でしょうか。きっとその国も凍解なのでしょう。その国からの着信音、春の喜びが感じられます。そして俳句として新鮮なものを感じます。
【秀逸】待ち受け画面暗転に春の闇   ひよこ豆
五七五でなはなく七七五の破調です。「待ち受け画面」まで一気にきて、「暗転」が強調されて、「春の闇」で余韻を残す。待ち受け画面が暗くなり春の闇が被さってきた、その感じがよく出ています。映像的な句です。感覚の問題かもしれませんが、暗転と春の闇のあいだに「に」を置かないで中七と下五の間で一拍おかせて「春の闇」とするのも手かなと思いました。「待ち受けの画面暗転春の闇」こちらは正統の五七五です。原句の方が良いかな。
日曜日マナーモードの朝寝かな    鶫
  マナーモードが効いています。ウイークデーの仕事は結構忙しいのでしょう。日曜日は朝9時か10時ころまでおやすみでしょうか。語句の構成もいいと思います。


09月25日(日) 18時58分00秒    箱の番人    2021年2月の投句箱その3

35 思い出を握り見上げる春の空       粋果
36 鶯の声一瞬を閉じ込める         粋果
37 雪解けにアドレス消して髪を切る     粋果
38「サクラさく」ラインで届く孫の笑み    絢女
39 ケータイの進歩に遊ばれ 甘茶飲む     絢女
40 十二度に三寒四温の寒の日が        絢女
41 衣紋掛 出待ち疲れの花衣          絢女
42 ケータイよ亡夫(つま)に繋がれ春の宵    絢女
43 試験開始遠く微かに救急車         虚村       
44 それじゃあと壁に手を挙げスマホ切る    虚村
45 だみ声の唱名しきり冴え返る        虚村
46 我が判定シーソーのごと大受験       ひよこ豆
47 待ち受け画面暗転に春の闇         ひよこ豆

09月25日(日) 18時55分22秒    箱の番人    2021年2月の投句箱その2

⑱ はろばろとスマホを離れ梅見かな    さっくりさん
⑲ 憂き顔をスマホに撮られ猫の恋     さっくりさん
⑳ 青森の入学式はみな 長靴で      なきべそ
21 雪中に動く黒点白鳥がいる       なきべそ
22 青森にひとすじの道敦盛草       なきべそ
23 凍解や地球裏より着信音        ますらお
24 一巡の電話に集う梅見かな       ますらお
25 バレンタイン着信音の高鳴れり      ますらお
26 恋猫の鳴くよ濁音鼻濁音         ますらお
27 下萌えやアイコンタクトしてワルツ    ますらお
28 卒業の第二ボタンの足りなくて      板チョコ
29 春一番ファインダ越しの潮飛沫      板チョコ
30 ふしくれの指に菊菜の春を嗅ぐ      板チョコ
31 春塵をひと吹き初の異動かな       板チョコ
32 水切りの石の行方や春の雲        板チョコ
33 白猫のスカートのごと白木蓮       ちび丸
34 連雀となりてあなたに会いに行く     ちび丸


09月25日(日) 18時54分09秒    箱の番人    2021年2月の

① 春一番調子外れの鼻歌がゆく  一凛
② 窓際の香炉を愛でる冬の月   一凛
③ 喧嘩して鳴らぬ携帯春浅し     ちび丸
④ キッズ携帯よりさくら咲くメール   おかめさくら
⑤ とんかつを入れし弁当大試験     おかめさくら
⑥ 春待つや磨き上げたるハイヒール   おかめさくら
⑦ 居酒屋のランチ弁当春待てり     おかめさくら
⑧ 水仙のおおむねひなた向きにけり    おかめさくら
⑨ 白木蓮見上げ携帯取り出しぬ     鶫
⑩ 携帯をかまえる先に白木蓮      鶫
⑪ 日曜日マナーモードの朝寝かな    鶫
⑫ 着信を待ちて携帯みがく春     まるこ
⑬ ザック負ふ受験子の群れ吾もまた   ため息マリア
⑭ ため息を細く吐く音受験前      ため息マリア
⑮ 見納めと閉じたり受験参考書     ため息マリア
⑯ 手が上がる受験開始の合図とて    ため息マリア
⑰ 大試験残り五分の声響く       ため息マリア

09月25日(日) 18時52分37秒    箱の番人    2020年12月2021年1月入賞句選者のコメントその2

芦野・特選
年の瀬に魔女が箒を買いに行く   一凛
 年末の買い物客の雑踏の中に魔女が混じっていてもおかしくないと思わせる。しかも箒。大掃除にもかけている。  思わずニンマリしてしまうメルヘンとウイット。ただ、上五の「に」は説明的で平板になるので「や」で切った方が良い。

09月25日(日) 18時51分35秒    箱の番人    2020年12月2021年1月入賞句選者のコメント

荒井・特選
引退の棟梁焚火育ており   ねんころりん
 「引退の棟梁」と持って来て焚火を育てると言う上手いテクニックに感銘。それにより棟梁の気持ちを色々と深読み出来る一句と言えよう。
   秀逸三句
舟方の肝ほどけゆく焚火かな   濃女
 「肝ほどけゆく」の表現により身も心も暖まり 舟方の活力が漲って来たことであろうと思いたい。
毛糸編む深夜ラジオのベース音  鶫
 良い雰囲気が出ていて それが毛糸に編み込まれて行き 素晴らしい出来映えが期待される。
吹き初めのトランペットぞ千切れ雲  虚村 
 言葉の取り合わせは文句なしである。トランペットの響く初美空に「千切れ雲」が効を成している。「ぞ」としたのは作者の拘りであろうか 興味深い。
   並選
白梅や北の都の武家屋敷    でくの坊
恐らく場所は角館の武家屋敷。桜で有名な所だが 句柄からして「白梅」がしっとりと納まって季語は動かせないと言った一句である。
   特別賞
母さんにもらってえがおお年玉    ゆうゆう(8さい)
 お年玉を手にニッコリとした ゆうゆうちゃん。その笑顔を見たお母さんは もっと嬉しかったかも。
 これから勉強して「母さんに笑顔で返すお年玉」と言うふうに作りかえたりしてみたりして下さい。もっともっとじょうずになりますよ。



09月25日(日) 18時43分44秒    箱の番人    2020年12月 2021年1月の投句箱その3

湯豆腐の揺らぎに言葉はぐらかす   濃女
日向ぼこ母の繰りごと独り言     濃女
年の瀬に魔女が箒を買いに行く   一凛
母さんにもらってえがおお年玉   ゆうゆう
肺病の寝息危うし座してまつ     一凛
老いてなお嬉しげなりてハッピーバースデイ   一凛
オメデトウ水平線に始原の光      ぎぼうし
神々し真鶴の里明け初めぬ       ぎぼうし
鳥撮りや秦野の山に分け入りて    ぎぼうし
エナガ団子親鳥やさし一家かな   ぎぼうし
投句箱微笑み成して春を待つ  ぎぼうし
コロナ禍の共通一次春近し  万年青
札納娘の後をゆっくりと   ふゆいちご
年越のライブ配信風呂は後   ふゆいちご
喧嘩独楽地球に少しかすり傷  ミロのビーナス
向かい風の箱根駅伝修羅の顔   ミロのビーナス
初笑い続けて三度ばばをひく   ミロのビーナス
夫留守の夜は湯たんぽを抱き寝る  ミロのビーナス
お湯飲みに寒紅ほのと残りけり   ミロのビーナス
吹初めのトランペットぞ千切れ雲   虚村
霜夜更け我が気管支で猫が鳴く    虚村

09月25日(日) 18時42分11秒    箱の番人    2020年12月2021年1月の投句箱その2

梅の香や下駄箱上で迎えおり     太助
振り向きて傷思い出す梅そこに  太助
病院に通いし道に梅一輪    太助
梅一輪マスクはずして深呼吸   ちび丸
梅の香は 祭なくとも 馥郁と   粋果
朝露の光に揺れて梅の花      紅月
青空の鳥と重ねて梅を見る     紅月
初釜や通い畳を心して踏む     一凛    
白梅や北の都の武家屋敷           でくの坊
夢破れ堪えし涙に梅一輪    粋果
梅の香をうとうと聞きし窓辺かな  粋果
兄弟の梅も咲きけり曾我の里   万年青
咲き初めの梅の香りに振り返る   ふゆいちご
曽我の梅遥かに富士をかかえおり  絢女
梅の影ふみて階 檀那寺      絢女
初音聞く衣干す庭にケキョッと  絢女
梅芽吹く若木残して更地なり    虚村
見送りの泪に映る梅蕾      ひよこ豆


09月25日(日) 18時40分19秒    箱の番人    2020年12月2021年1月の投句箱その1

毛糸編む深夜ラジオのベース音       鶫
ライブはねリボンのついたシクラメン   鶫
早閉めのライブハウスや冬の月       ねんころりん
はじく弦 グラスの氷 響き合い ひよこ豆
降る雪を見つつ弦楽四重奏     でくの坊
去年今年コルトレーンと語り合ふ
ベース抱き電車通学冬ざるる  虚村
船方の肝ほどけゆく焚火かな 濃女
秘めごとのひとつやふたつ大焚火    濃女
大焚火やつぱり嘘はつけません     濃女
火の番てふ仕事ありぬ焚火かな ねんころりん
引退の棟梁焚火育てをり           ねんころりん
埋火に手をかざしつつ声を待つ      鶫
コロナ禍でキャンプに焚き火再燃す   かいり
裏庭の焚火にくべる過去集め   ひよこ豆
亡き人を思い起こして榾を足す     でくの坊
金色の音の微かに焚火かな     ふゆいちご
残火に芋ホコホコと子らの笑み   絢女
ヘッドライトに色を失う焚火かな  虚村

09月25日(日) 18時37分23秒    箱の番人    2020年11月入賞句選者のコメント

折山選 
特選 「声高に九九の暗唱息白し」
   暗唱と白しの間に切れがきちんと入って句の姿形をよくしている。そして一個の詩になっている。季語も的確。ご自分の体験だろうか、写生だろうか。どちらにしても鮮やかなスナップショットだ。
秀逸 「裸木のどこかあたたか父偲ぶ」
   日の当たる冬の枝にほのかな温かさを感じ、優しかった父を思い出している。言葉遣いもまとまっていて、読む方も温かくなる。言葉の流れも切れが入り心地よい。
   「神の留守阿吽の狛の牙尖る」
   出雲へ行ってしまった神様の留守を守る阿吽の狛犬。狛犬の牙に使命感が表れてる。面白いところに目が行っていて好感。
並選 「オオタカの組み敷く下に土鳩の目」
   土鳩に哀れを感じているのだろうか。ドライな自然の営みを表しているのか。ドラマチックな場面ですが感情表現を避けているので採ります。
   「縄跳びの弧打つ地球の堅さかな」
   言葉の流れは読んで少しもたつくが、縄跳びの縄が弧を描いて地球を打つという着眼を評価。

09月25日(日) 18時36分17秒    箱の番人    2020年11月入賞句選者のコメント

荒井選
冬木立あはき日影をからめとる 
中七、下五のホッとするフレーズに凜冽とした木立との取り合わせは見事なテクニック。脱帽。
 潮騒のとぎれとぎれの歳の市   
雑踏の中の潮騒に磯の香りも感じ取れ五感を刺激された。
 冬瓜の鍋いつぱいに透きとほる     
 旨く煮えたぞと満足。主婦ならではの感覚。いや 飲んべえにも堪らない一句と言えよう。
 学校の裏門閉す鷹の森      
 廃校なのであろうか 何となく暗く重いイメージを「鷹の森」でガチッと〆を効かせた感。舞台が学校で成功。
 信楽の狸の笠や初時雨     
 不動な狸と笠に初時雨が見事にマッチ。「初」が頭に付いた季語の使いこなしは中々難しいと個人的に常に念頭に置いてる。



09月25日(日) 18時34分25秒    箱の番人    2020年11月入賞句選者のコメント

11月俳句コメント
芦野信司選
特選
 冬瓜の鍋いつぱいに透きとほる
食べ物の句は美味しそうなのが何より。他の具材も入ってそろそろ煮あがる頃か。幸せいっぱいの鍋だ。

秀逸
小春日や大桟橋のクルーズ船
すっきりと気持ちの良い句。小春日を受けたクルーズ船が眩い。
跳ね炭や三年味噌の封を切る
パチパチと火が熾り鍋の湯が煮立ってきたのだろう。味噌の香る直前の炭の香が芳しい。

並選
冬ざれのファッションビルの賑わひて
「冬ざれ」は華やかなビルに似合わず、賑わいにも似合わない。だが、大気だけに着目すればまさしく冬ざれている。それが都会らしいリアリティ。
毛布出し母の薬のころがれり
お母さんは毛布に包まりながら薬も飲んでいたのであろう。そんな毛布には懐かしいお母さんの匂いも残っているはず。


09月25日(日) 18時30分05秒    箱の番人    2020年11月の投句箱 その3

雪女郎 仕留めた俺は 目で殺す  愛 飢男
オオタカの組み敷く下に土鳩の目  ちび丸
オオタカや白頭鷲と同類か  万年青
山茶花の咲くころ妻は先立ちぬ   万年青
熱燗を含みて一つうなづけり   万年青
寄り添へる猫の甘噛み冬ぬくし   西南西
遊歩道我が影長き小春かな     西南西
空き地角土台まっさら冬浅し   西南西

09月25日(日) 18時29分11秒    箱の番人    2020年11月の投句箱 その2

神の留守阿吽の狛の牙尖る  はねこんま
音無しに梟闇を揺るがせり  はねこんま
梟の寝耳に棲みて啼く夜かな  はねこんま
北窓を塞ぐや峻峰まなうらに  はねこんま
縄跳びの弧打つ地球の堅さかな  はねこんま
冬ざれのファッションビルの賑わひて ちび丸
葉を落とし透ける夜空の青さかな   ちび丸
学校の裏門閉す鷹の森 ブルの名はと
墜落するヘリコプターのごと木の葉 ブルの名はと
ブルドックの散歩落葉を舐めるかに   ブルの名はと
小枝では掬へず紅葉流れけり    ブルの名はと
濡れ落葉積まれ瀬音の軽ろきかな   ブルの名はと
小判めく木の葉はどれも薄くなり  ロックンベエベエ
サイレンの重なる空の神渡  ロックンベエベエ
頬杖を出窓に預け返り花   ロックンベエベエ
冬晴や焼却塔の白煙   ロックンベエベエ
大木を児等の巡りて銀杏散る   ロックンベエベエ

09月25日(日) 18時27分51秒    箱の番人    2020年11月の投句箱 その1

裸木のどこかあたたか父偲ぶ  あおみかん
鷹舞うや上昇気流の探しつつ   あおみかん
毛布出し母の薬のころがれり   あおみかん
冬籠コーヒー豆を買ひ足しぬ  あおみかん
セーターの長めの袖や冬旱   あおみかん
跳ね炭や三年味噌の封を切る   もんちっち
井戸枯るるボス猫顔を洗いをる  もんちっち
潮騒のとぎれとぎれの歳の市   もんちっち
父の留守父の匂ほいの冬座敷  もんちっち
声高に九九の暗唱息白し   もんちっち
鎌上げしまま枯蟷螂の土に帰す  狸
東方へ速き潮流藤村忌     狸
冬瓜の鍋いつぱいに透きとほる  狸
瓜実の母とぬりえや一葉忌    狸
浜千鳥砂に綴れの足模様    狸
若鷹や男の矜持目に湛ふ     江の島太郎
小春日や大桟橋のクルーズ船   江の島太郎
冬木立あはき日影をからめとる   江の島太郎
暮早しコンビニ弁当温めけり    江の島太郎
信楽の狸の笠や初時雨       江の島太郎

09月24日(土) 13時20分28秒    箱の番人    2020年10月の投句箱 その4

ひとつぶの真珠の秋思夜の顔     れれれのれ
顔そむけ眠る裸形や月煌々      れれれのれ
吾の行く方へ方へとばつた飛ぶ    れれれのれ
一圓にもならずと落穂拾いけり    れれれのれ
水の秋リニアモーターカーが行く   れれれのれ 
昔日の 君まつ秋の 時計台      絢女
コロナ禍に 風が身に入む 並木道    絢女
田の隅に 横たう案山子の 面哀れ    絢女
チュン チュンと 落穂拾いは 君のもの    絢女
はざ掛て 憩う農夫と にぎり飯        絢女
蟷螂の卵みつけし刈田かな      万年青
錦秋の奥羽を妻と訪ねけり      万年青
コロナ禍や妻の仏事を縮小す     万年青
天を切る飛行機雲や昼の月      万年青
明け方に都会の野分収まりて       西南西
出来秋に動くものなし牛の声     西南西
ばね指の曲がりっぱなし秋ともし   西南西


09月24日(土) 13時19分21秒    箱の番人    2020年10月の投句箱 その3

赤ちゃんの髪生え初めしわらぼっち    ロックンベエベエ
新藁やハイジの夢のななつ星       ロックンベエベエ
銀ぶらやフットライトの初紅葉      ロックンベエベエ
七時指す塔の文字盤後の月        ロックンベエベエ
人待ちの夜寒やアンナカレーニナ     ロックンベエベエ
午後の日に輪切り檸檬のタネ数え     ひよこ豆
小人の仮宿のごとし藁ぼっち       ひよこ豆
新米のおにぎり旨しはひふへほ      岩石男
古酒ちびりちびりと赤き禿げ頭      岩石男
たそがれの富士に暮るるや藁ぼっち    岩石男
モンブラン 片手に軽ろき 靴の音    粋果
スマホ切り 見上げる時計 秋の星    粋果
アキアカネ ふわり黄金(こがね)の波に乗る    粋果
空青く 木々は紅(くれない) 富士は白    粋果
新米は 温かく甘く 友多し          粋果

09月24日(土) 13時14分21秒    箱の番人    2020年 10月の投句箱 その2

そぞろ寒半日立ちて付く既読    あおみかん  
銀やんま沖へ消えゆく快速艇    かくれんぼ
流木は鳥のかたちや秋高し     かくれんぼ
兵の隠れしままや藁ぼっち     かくれんぼ
かくれんぼしたままの子や曼珠沙華  かくれんぼ
一枚の岬の果ての刈田かな     かくれんぼ
彩も香も十月桜のさみしさよ        狸
細き雨木犀散り敷く女坂          狸
ジンジャーの花かほり二日目透ける嘘    狸
初捥ぎの柿こりこりと夫の留守       狸
端に生れ端に散りゆく曼殊沙華       狸
待ち人はついに来たらず秋の暮      素人
収穫を終へて田んぼの藁ぼっち      素人
色鳥や弾む足どりピチカート       素人
海沿ひに秋追ひかける五能線       素人
草の実を勲章にして犬もどる       素人
栗を炒る香り漂ふ街の角     驥尾女
道傍に一輪燃ゆる彼岸花     驥尾女
ドラミングのほかは聞こえず森の秋    相模のカラス
草ならすAIロボット秋うらら     相模のカラス
ぎんなんを踏みて鴉に見られけり    相模のカラス

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