投句数はひとり5句まで
兼題俳句をひとつずつ入れてください
投句後の編集はできません。
11月09日(日) 20時55分15秒 箱の娘 11月の兼題[前のページ] [次のページ]
投句箱の蓋が開きました。
季題 「師走」
詠み込み漢字 「和」 これ自体は季語ではありません。季語を入れてください。
お一人5句
申し訳ありませんが投句後の差し替え、訂正は出来ません。
ご了承ください。
締め切りは11月30日(日)
皆さまのたくさんの投句をお待ちしています。
11月09日(日) 20時30分20秒 箱男 10月入選句
おめでとうございます。
11月09日(日) 20時16分26秒 箱男 10月コメント5
【今月の入選句】
句会の運営方法:
句会参加者全員に特選一句と入選四句を選んでいただきます。特選は2点、入選は1点と得点化し、それを集計します。集計した結果の上位二句を当月の特選とし、次の上位八句を秀逸句といたします。なお、同一得点の場合の順位は、当番司会者の判断によります。
今月は以下のとおりとなりました。
特選
《露時雨役目終へたる転轍機 王茶堂》
10点句でした。季語の「露時雨」がよく効いていて、哀れさが出ているという評価でした。夜の情景として月光を感じたとか、老いの心境を感じたという鑑賞もありました。作者によれば、小海線の情景を詠んだということでした。
《床下の隠遁暮らし竈馬 静御飯》
7点句でした。嫌われる竈馬がユーモラスに描かれていうと好評でした。
11月09日(日) 20時15分01秒 箱男 10月コメント4
秀逸
《金山を仰ぐ無宿墓露時雨 並木》
7点句でした。佐渡金山の厳しい歴史をぐっとまとめて悲しく読んでいるとの評価でした。「無宿墓」が言葉として窮屈なので「金山の無宿の墓や露時雨」の改作案が提起されました。作者によればこの句は佐渡の万照寺のことで、改作案と同じ句も考えたがどうしても「仰ぐ」を入れたかったということでした。
《荒綴ぢの捕鯨日誌や空也の忌 ジャンダルム》
5点句でした。「荒綴ぢ」という飾り気のない表現が好評でした。
《漱石忌月下推敲まゝならず ジャンダルム》
5点句でした。「月下推敲」は推敲の語源となった古事成語。その文学的香りが評価されました。作者自身の改作案として「漱石忌一句推敲まゝならず」が提起されました。
《あぶれ蚊や渋谷の地下の人の波 川上えりさ》
4点句でした。刺す力を失ったあぶれ蚊と渋谷の地下街を行き来する人の取り合わせが評価されました。
《温め酒下戸もほつこり座の中に 王茶堂》
3点句でした。下戸でも宴席に連なり座に馴染んでいる様子が温め酒に象徴されていると評価されました。
《白露やもはや動かぬかたつむり すみか》
3点句でした。かたつむりは夏の季語という指摘はありましたが季重なりとの指摘ではなく、白露の美しさが評価されました。
《銀杏踏む下校時の曲イエスタデイ 漣》
3点句でした。「曲」と説明するまでもないので中七を「下校タイムの」とする改作案がありました。
《快速の窓を流るる露時雨 浜防風》
3点句でした。快速電車の始発の情景として評価されました。
11月09日(日) 20時12分36秒 箱男 10月コメント3
他の3得点句の評のいろいろ
《椎の実の踏まれて白し寺の門 カケス》
椎の実の白と寺の門の組み合わせが評価されました。
《柿落す棒の長さや兄弟 ヒロシ》
棒の長さに兄弟の身長差を想像させると評価されました。
《先発に続く藪漕ぎ露時雨 ジャンダルム》
登山の先発の人の苦労を季語がよく表現していると評価されました。
《きつと今あの空の下芋煮会 桃一》
望郷の念を思わせる「きつと今」という表現が好評でした。
11月09日(日) 20時10分40秒 箱男 10月コメント2
2得点句の評のいろいろ
《飛行機の窓から見ゆる月光下 ヒロシ》
情景は分かるので「見ゆる」は不要ではないか。「下」に違和感がある。
《露時雨人の声せぬ弓道場 川上えりさ》
弓道場の張り詰めた雰囲気がある。季語の効果がそれを支えているかに疑問がある。
《どん突きを右にまがろかちちろ虫 ヒロシ》
蟋蟀の様子がユーモラスだ。
《一枝を揺らし色鳥訪れき 真以耶》
素直な表現だ。最後の「き」の表現では過去を意味するので、完了ならば「つ」。
《新松子大正硝子透くひかり 川上えりさ》
大正硝子をうまく使っている。
《嘘つきの背広の肩や露時雨 浜防風》
少し歌謡曲のようなパターンになっている。
《茶寿めざしテニス三昧秋うらら 並木》
茶寿とは百八歳のこと。作者は友人のことを詠んだそうです。
《秋高し大波小波跳べなくて 漣》
「大波小波」は縄跳び遊び。「秋高し」が効いている。
11月09日(日) 20時08分56秒 箱男 10月コメント1
一得点句の紹介
《黄櫨は実に世の移ろひの只中に ジャンダルム》
《蛸壺の割れしかけらや露葎 ケーナ》
《銃口の先に親子の羆かな 真以耶》
《デパ地下の賑はひ横目冬隣 すみか》
《冠雪下り電車に冬の虹 睡蓮》
《江ノ電の窓を開くれば秋の声 王茶堂》
《百万羽鵞鳥行進冬の旅 まさひろ》
《朝靄を道産子走る露時雨 ヒロシ》
《峠越え谷間の村も秋深し 浜防風》
《閑谷の備前瓦や秋日和 王茶堂》
《下冷や待ち人見えぬ駅の前 静御飯》
《赤とんぼ変体仮名の石碑かな 川上えりさ》
《迷ひ道鎮守の杜の露しぐれ 真以耶》
《新聞屋下弦の光背に受けて 静御飯》
《朝霧の開幕間近穂高岳 桃一》
《AIは余白しらずの冬の空 まさひろ》
《応挙忌や下描き直す幾たびも ジャンダルム》
《柚子の実の葉陰に充つる息遣ひ すみか》
《秋寂ぶや本を相手に酒五勺 王茶堂》
《友逝きて酒に溺るる夜長かな ヒロシ》
以 上
11月01日(土) 15時55分40秒 箱の住人 投句がない方
投句一覧表に投句された句がない方はお手数ですが、
下記アドレス(箱の住人)までメールをお願いいたします。
kukaibako2023@gmail.com
11月01日(土) 15時53分05秒 箱の住人 投句一覧表
お待たせしました。10月は85句の投句をいただきました。ありがとうございます。
2025年10月 兼題「露時雨」 一文字「下」 一覧 その1
1.露時雨声なき庭に椿落つ
2.黄櫨は実に世の移ろひの只中に
3.蛸壺の割れしかけらや露葎
4.駅頭に幾多の椋鳥鳴き止まぬ
5.椎の実の踏まれて白し寺の門
6.銃口の先に親子の羆かな
7.デパ地下の賑はひ横目冬隣
8.冠雪下り電車に冬の虹
9.温め酒下戸もほつこり座の中に
10.飛行機の窓から見ゆる月光下
11.お裾分け渋柿前に右往左往
12.間引かれし時雨にひとつ庭園灯
13.露時雨人の声せぬ弓道場
14.床下の隠遁暮らし竈馬
15.ダム湖面山の錦を映しけり
16.荒閉ぢの捕鯨日誌や空也の忌
17.露時雨灯りのにじむ古都の径
18.予報なり気なる時刻露時雨
19.江ノ電の窓を開くれば秋の声
20.浄智寺に色なき風や奥座敷
21.朝露の自然観察指導員
22.どん突きを右にまがろかちちろ虫
23.近江よりえび豆届く年の暮
11月01日(土) 15時51分59秒 箱の住人 投句一覧表
2025年10月 兼題「露時雨」 一文字「下」 一覧 その2
24.露時雨こころの窓をぬらしけり
25.露時雨役目終へたる転轍機
26.一枝を揺らし色鳥訪れき
27.次の日に順延なのか露時雨
28.柿落す棒の長さや兄弟
29.先発に続く藪漕ぎ露時雨
30.百万羽鵞鳥行進冬の旅
31.星滲む睫毛に降りぬ露時雨
32.新松子大正硝子透くひかり
33.朝靄を道産子走る露時雨
34.露しぐれ離別決意の胸の内
35.峠越え谷間の村も秋深し
36.露時雨別れのあとを包み
37.下山する安心ならばロープウエー
38.閑谷の備前瓦や秋日和
39.白露やもはや動かぬかたつむり
40.石塔に色なき風の透りけり
41.下冷や待ち人見えぬ駅の前
42.青い空さざめく光露時雨
43.葉脈を掌にして露の玉
44.赤とんぼ変体仮名の石碑かな
45.きつと今あの空の下芋煮会
46.秋の虹ベイスターズの下剋上
47.秋の暮忙し日々やバースデー
48.シリウスよ百年後の町見せてくれ
11月01日(土) 15時51分09秒 箱の住人 投句一覧表
2025年10月 兼題「露時雨」 一文字「下」 一覧 その3
49.下街の暖簾の店や大銀杏
50.迷ひ道鎮守の杜の露しぐれ
51.木守柿揺れて帰りは八高線
52.嘘つきの背広の肩や露時雨
53.金山を仰ぐ無宿墓露時雨
54.とんとんと上がる階段下を見ず
55.焼き林檎シナモン香る冬日和
56.新聞屋下弦の光背に受けて
57.城下町行きつ戻りつ霧時雨
58.カレンダーの壁が翳るや露の秋
59.茶寿めざしテニス三昧秋うらら
60.漱石忌月下推敲まゝならず
61.朝霧の開幕間近穂高岳
62.晩秋や古き廊下の刀傷
63.露時雨石のすき間に団子虫
64.秋高し大波小波跳べなくて
65.竹灯り日田天領の城下町
66.AIは余白しらずの冬の空
67.下見つつ熊鈴鳴らす茸採り
68.年下の友人来たる秋の声
69.あぶれ蚊や渋谷の地下の人の波
70.露時雨君を想えば袖ぬれて
71.露時雨山毛欅の森にも谺あり
72.林檎煮る明日は自慢のパイの具に
73.応挙忌や下描き直す幾たびも
11月01日(土) 15時47分29秒 箱の住人 投句一覧表
2025年10月 兼題「露時雨」 一文字「下」 一覧 その4
74.柚子の実の葉陰に充つる息遣ひ
75.秋寂ぶや本を相手に酒五勺
76.白兎下僕となりて寄り添ひぬ
77.露時雨天気予報は下り坂
78.コーヒーを飲めば足下を秋の風
79.外国人教師の像や銀杏散る
80.紅葉の山を下りて温泉場
81.銀杏踏む下校時の曲イエスタデイ
82.快速の窓を流るる露時雨
83.友逝きて酒に溺るる夜長かな
84.荒川の橋脚下や露時雨
85.口閉ざし山なす鞄夜の霧(アウシュビッツにて)
11月01日(土) 00時16分27秒 箱の住人 無題
投句箱の蓋が締まりました。
10月も沢山の投句ありがとうございました。
投句一覧は後ほど掲示板に載せます。
10月09日(木) 12時30分49秒 箱の娘 10月の兼題
投句箱の蓋が開きました。
季題 「露時雨」
詠み込み漢字 「下」 これ自体は季語ではありません。季語を入れてください。
お一人5句
締め切りは10月31日(金)
皆さまのたくさんの投句をお待ちしています。
10月08日(水) 20時45分56秒 箱男 9月入選句
おめでとうございます。
10月08日(水) 20時43分23秒 箱男 9月入選句コメント6
【今月の入選句】
句会の運営方法:
句会参加者全員に特選一句と入選四句を選んでいただきます。特選は2点、入選は1点と得点化し、それを集計します。集計した結果の上位二句を当月の特選とし、次の上位八句を秀逸句といたします。なお、同一得点の場合の順位は、当番司会者の判断によります。
今月は以下のとおりとなりました。
特選
¬《赤蜻蛉クラーク像の指の先 浜防風》
12点句でした。これまでにない高点句となりました。簡潔だ。体をそらし真っ直ぐに腕を伸ばした姿が目に浮かぶ。ボーイズ・ビー・アンビシャスという指先と赤蜻蛉の取り合わせがいいという評価でした。
《秋の夜のゲルマラヂヲのチューニング 桃一》
7点句でした。鉱石ラジオから聞こえる音、チューニングの音が秋の夜の季語を活かしているという評価でした。
10月08日(水) 20時42分03秒 箱男 9月入選句コメント5
秀逸
《秋燕やけんか別れの声残る 川上えりさ》
5点句でした。上五の切れが良い。後半部分との意味上のつながりを持たず下五の余韻で繋がりを持たせているという評価でした。
《「ごはんだよー」影踏み鬼の秋の暮 桃一》
5点句でした。母の呼びかけが、暮れても影踏み遊びに夢中になっている子に届く。どの言葉も緊密に結び付けられているという評価でした。
《かなかなのかなしきむくろ風さらふ 王茶堂》
5点句でした。「かなかな」と「かなしき」の韻律の良さが「かなしき」という形容詞の説明臭を消している。韻律の軽い響きがむくろの軽さを表現していると評価されました。
《この地にて生くる他なし射干の花 ヒロシ》
5点句でした。朝咲いて夜には閉じる一日花の射干の姿をまっすぐ自分の生き方に重ねていると評価されました。
《地ならしの駄菓子屋跡の螽斯 桃一》
5点句でした。子供たちの楽しい時間の喪失感が小さな螽斯に託されているという評価でした。作者はイソップ物語を意識したそうです。
10月08日(水) 20時40分42秒 箱男 9月入選句コメント4
《意地悪の心隠して二日月 浜防風》
4点句でした。夕明かりの空にほんのわずかの間現れて沈む細い月。そんな意地悪なら優雅なもの。ドラマがある。季語の使い方が良いと評価されました。
《コスモスや高圧線を渡る風 ケーナ》
4点句でした。近景にあるコスモスと遠景の高圧線の対比が良い。風を感じると評価されました。
《新築の柱香るや今年米 ケーナ》
3点句でした。新築と今年米の取り合わせがいいと評価されました。作者は米作が国の柱であることを意識したということでした。
10月08日(水) 20時38分47秒 箱男 9月入選句コメント3
他の3得点句の評のいろいろ
《晩夏光ベンチに眠る人の影 まさひろ》
詫びしい情景がよく見える。ただし「晩夏光」は晩夏の季語であるので中秋の今から見ると季節遅れの感があるという指摘がありました。
《どんぐりのころり峠の廃線路 ジャンダルム》
「ころり」なのでこのどんぐりは一個。その小さな焦点から峠の廃路線という大きな景色へ転換。峠の秋が広がる。自然と人工物の対比が効いているという評価がありました。
《さよならを言ひにきたのか秋螢 王茶堂》
寂しく優しい呟きの中に作者と秋蛍との一体感がある。その瞬間が感じられるという評価でした。
10月08日(水) 20時37分22秒 箱男 9月入選句コメント2
2得点句の評のいろいろ
《新米の総立ちのなか湯気踊る 桃一》
美味しそうに炊き上がるご飯が見える。
《路地ひとつまがりて鳴りぬ秋風鈴 まさひろ》
路地を曲がったのは季節が変わったことの暗喩で、秋風鈴でしっかり受けている。
《秋雨の止みて大仏色深む 真以耶》
くすんだ大仏が雨後には深みのある色に変わる。辺りも紅葉だ。秋雨の季語が活きている。
《地球儀に今はなき国黄落期 川上えりさ》
国家の存亡と自然の推移の対比。大きな掴み方が魅力。
《酢橘添へ夕餉の膳の整ひぬ ヒロシ》
秋の膳の彩りが見える。均整の取れた美しさ。
《リンゴ食べ地球半周地図の上 漣》
この句の場合、リンゴは漢字表記の方がよい。
《分去れの夜叉神峠秋気澄む ジャンダルム》
分かれ道の意味の「分去れ(わかされ)」の言葉が面白い。夜叉神峠という固有名詞も魅力的だ。
《新米にアルプスの水透きとほり すみか》
新米をアルプスの水で炊いたらさぞ美味いだろう。
《秋麗コスプレ女子の膝の傷 真以耶》
アニメのコスプレ会場なのか。秋麗と膝の傷の対比が効いていてリアル。
《かくれんぼ友はいづこに秋夕焼 まさひろ》
秋夕焼が効果的だ。実家で昔の友人の手紙を見つけた時のことを思い出した。
《爪先はハーケン一つ秋空へ 桃一》
岸壁の爪先から秋空への展開。最後の「へ」の使い方がうまい。
《荷造りの真中に入れむ今年米 真以耶》
母心が荷物の真中に詰まっている。
《秋気満つ凛とはん女の地唄舞 睡蓮》
竹原はんの地唄舞の気迫が「秋気満つ」に込められている。