ハマブン句会 投句箱

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12月09日(土) 08時09分35秒    箱の住人    投票結果

11月【投票箱】投票結果 その1

おめでとうございます。
投句52句の中から選ばれました投票結果です。今回は、12月3日(日)~       
5日(火)「選句の会」までが投票期間でした(計票)27票

1位3票 振り返る過去などもなし根深汁  川上えりさ        
     

2位2票 寒空やサーカス象の鳴き一つ   桃一
     前抱っこお顔見せてよ冬帽子   静御飯
     落葉道一歩一歩の音遊び     雨月     
     まがしらに海まなじりに冬の蝶  稲田覚 
     診断は経過みましょう冬の雲   浜防風
     大過なしほつと安堵の年の暮   雨月


12月09日(土) 08時05分18秒    箱の住人    投票結果

11月【投票箱】投票結果 その2

3位1票 なまり声交はすマルシェや冬ぬくし  朴念仁
     銀杏踏む靴のあるべし大教室     川上えりさ
     過ぎし日の遥かな嶺や雪光る     桃一
     断捨離で見つけし母の冬帽子     睡蓮
     冬帽子こくりこくりと山手線     川上えりさ
     亡き祖父の爆撃隊の冬帽子      浜防風
     過ぎし日はみな暖かき冬夕焼け    睡蓮
     冬花火月なき空を打ち砕く      浜防風
     母の忌や褒められたくて勇魚取    稲田覚
     ふしくれのこの手大好き息白し    朴念仁
     優先席杖とそれぞれ冬帽子      すみか
     禿頭の父に似合いし冬帽子      静御飯


12月08日(金) 21時35分36秒    箱男    11月入選句

おめでとうございます。

12月08日(金) 21時33分34秒    箱男    11月入選句コメント3

折山正武選
特選
¬《動輪の徽章誇るや冬帽子》
まず語句の構成が良い。そして男の誇りが見える。冬帽子は本来中折帽子や鳥打帽子を言うらしいが、冬に被る帽子と考えて良いと思う。蒸気機関車の機関士の誇りの帽子だろうか。男の意気を感じる。

秀逸 
《落葉道一歩一歩の音遊び》
用言を使わずにすっきりと詠んでいる。「一歩」のリフレインと「音遊び」が気持ちよい。「落葉道」で軽い切れが入っているのもすっきり聞こえる要因だろう。銀杏並木を想像した。特選にしようか迷った。
《父母の来し方思ふ十二月》
ご存命か鬼籍に入られたか、思い出されるその風貌には年輪がある。年の暮れになって思われるのは自分の子供の頃と育ててくれた親の人生。季語十二月が利いている。「思ふ」は終止形で、句はここで切れている。
《過ぎし日はみな暖かき冬夕焼け》
いろいろあったことを是とする述懐。抒情豊か。この「暖かき」は季節を云うのではなく心の受け取り方。あくまで季語は「冬夕焼」である。「過ぎし日や」とせず「過ぎし日は」とし、さらに「みな」があるので、暖かいのは過ぎし日であることが明確。「や」で切らず「は」として成功した。
《冬帽子こくりこくりと山手線》
語句の流れが良い。電車に揺られているリズムを感じる。動詞を使わず状況説明になっていない。軽みがあって好ましい。多くの人が経験し、多くの人が目にしている光景。


12月08日(金) 21時32分07秒    箱男    11月入選句コメント2

星伸予選
特選
《動輪の徽章誇るや冬帽子》
「徽章」この標記は身分や職業を表す。冬帽子の季語が、冬のピリッとした空気と仕事への緊張感とプライドにあっている。

秀逸
《落葉道一歩一歩の音遊び》
中七下五がいい。落葉の音の違いに気づいた作者の感性が素晴らしい。実際経験しないと詠めない句。
《ふしくれのこの手大好き息白し》
この手大好きと言い切っているのがいい。「ふしくれのこの手」の人生を受け入れ感謝している。最初は作者ご本人の手だと鑑賞したが作者のご親族と鑑賞してみると深い愛情が見えた。
《大枯野遠(おち)に退く富士孤峰》
なんと景の大きな句だろうか。富士山でさえ大枯野に退くという発想に驚いた。
大枯野(多)に対して富士山(唯一)との対比も面白いと思った。
《寒空やサーカス象の鳴き一つ》
寒空にトランペットのような象の鳴き声。乾燥した空気に空高く響いたのだろう。
中七下五から象の哀愁が伝わる。寒空の季語がとても効果的である。


12月08日(金) 21時30分19秒    箱男    11月入選句コメント1

句会での評のいろいろ
《振り返る過去などもなし根深汁》
句会では参加者二人から選が入りました。「振り返る過去などもなし」が、思い出すに値する過去が無い意味なのか、それとも思い出したくも無い過去があるという意味なのかが判然としない。もし後者の意味であればということで訂正提案がありました。「忸怩たる過去もありけり根深汁」
《父匂ふ黒きフェルトの冬帽子》
句会参加者に作者がおられたので背景を伺いました。亡き父のポマードの匂いを詠まれたそうです。
《図書館や一番星と冬の月》
図書館に対するイメージは読者によって様々でしょうが、受験勉強を思い出す参加者もいました。一番星と月の片方だけで充分意は通じるという意見もありました。
《物書きの上目遣ひの冬帽子》
句会参加者三人から選が入りました。物書きらしい癖のある表情が浮かぶということでした。
《過去帳の空白に問う冬日かな》
この句も三人から選が入りました。作者が句会に参加されておられたので背景を伺いました。故郷の過去帳に空白の部分があり、その方がどんな人だったのか、どんな事情があったのだろうかと自分に問いかけたことを詠まれたということでした。
《まがしらに海まなじりに冬の蝶》
一人から選が入りました。個性的な句なので賛否が別れました。対句表現の面白さがある一方でやりすぎではないかという意見もあり、楽しい議論が交わされました。


【選者兼題句】
折山正武
同窓会ひとそれぞれの冬帽子
寒昴われも過客となりにけり 

星伸予
冬帽子少しきつめに吾子の紐
過ちを重ねて久し冬の月


12月04日(月) 20時38分55秒    箱の住人    投句一覧一部訂正

一覧表に一部訂正箇所があります。

32.前抱っこお顔見せてよ冬子→前抱っこお顔見せてよ冬帽子

冬帽子の「帽」が入っていませんでした。
大変失礼いたしました。
投票箱は「冬帽子」になっていますので、そのまま投票していただいて大丈夫です。

申し訳ございませんでした。


12月03日(日) 21時04分30秒    箱の住人    選句の会

「選句の会」は、12月5日(火)20:00~22:00 リモート形式です。選句は、選者が行います。

参加ご希望の方は星まで「参加希望」とメールアドレスを明記の上、下記の星宛のアドレスにお知らせください。
投句された方、されなかった方、どちらも歓迎します。
尚、投句くださった方には招待状をお出し致します。
3737.hoshi@gmail.com


12月03日(日) 13時01分56秒    箱の住人    無題

投句一覧に投句された句がない方は、お手数ですが箱の住人までメールをお願いします。
http://kukaibako2023@gmail.com

12月03日(日) 12時25分58秒    箱の住人    11月投句一覧

お待たせしました。11月は52句の投句をいただきました。ありがとうございました。

2023年11月兼題「冬帽子」「過」 一覧表 その1

1.過去問題湯のたぎる音外は雪
2.父母の来し方思ふ十二月
3.ひしめくや鳥居の前の冬帽子
4.振り返る過去などもなし根深汁
5.むささびは引越し上手身ひとつで
6.冬帽の深々と挙手注目の礼
7.冬帽子脱いで挨拶笑みと湯気
8.父匂ふ黒きフェルトの冬帽子
9.ボール蹴る子の頭にも冬帽子
10.動輪の徽章誇るや冬帽子
11.過ぎし日のみかんとこたつ思い出す
12.父逝きて上がり框に冬帽子
13.過去は過去窓一面の雪の朝
14.冬帽子こくりこくりと山手線
15.落葉道一歩一歩の音遊び
16.日向ぼこビルの向かうを電車過ぐ
17.ふしくれのこの手大好き息白し
18.優先席杖とそれぞれ冬帽子
19.断捨離で見つけし母の冬帽子
20.図書館や一番星と冬の月
21.展示室ぽつねんとあり冬帽子
22.過ぎてなほ除菌とマスク手放せず
23.冬帽子風に飛ばされ追い走り


12月03日(日) 12時24分11秒    箱の住人    11月投句一覧

2023年11月兼題「冬帽子」「過」 一覧表 その2

24.大枯野遠(おち)に退く富士孤峰
25.母の忌や褒められたくて勇魚取
26.物書きの上目遣ひの冬帽子
27.亡き祖父の爆撃隊の冬帽子
28.過去帳の空白に問う冬日かな
29.チラシ裏に過去過去分詞夜食にす
30.すご過ぎる大谷二度目冬うらら
31.カレンダー気ばかり焦る師走かな
32.前抱っこお顔見せてよ冬子
33.なまり声交はすマルシェや冬ぬくし
34.警備員生地の厚みや冬帽子
35.過ぎし日の遥かな嶺や雪光る
36.まがしらに海まなじりに冬の蝶
37.過ぎし日はみな暖かき冬夕焼け
38.診断は経過みましょう冬の雲
39.クリスマスプレゼントなり長くても
40.鐘の音の聴けなく過ぐし大晦日
41.大過なしほつと安堵の年の暮
42.過去問と辞書とジャガリコ外は雪
43.銀杏降る正門を抜け続く道
44.雨去りてポストの上の冬帽子
45.冬花火月なき空を打ち砕く
46.馬車道やカサコソ枯葉音変へて
47.禿頭の父に似合いし冬帽子
48.寒空やサーカス象の鳴き一つ


12月03日(日) 12時23分03秒    箱の住人    11月投句一覧

2023年11月兼題「冬帽子」「過」 一覧表 その3

49.金木犀遠くの記憶身に迫る
50.銀杏踏む靴のあるべし大教室
51.日記買ふ悲しきことのありぬべし
52.颯爽とゲレンデ縦横遠き過去


12月02日(土) 20時58分00秒    箱の住人    無題

箱の蓋は12/1 0時に締まりました。投句ありがとうございます。

11月10日(金) 17時47分41秒    箱の娘    11月の兼題

投句箱の蓋が開きました。
締切は11月30日です。
皆さまのたくさんの投句をお待ちしています。

11月10日(金) 12時34分22秒    箱の居候    【投票箱】投票結果その1

㊗おめでとうございます。
投句53句の中から選ばれました投票結果です。今回は、11月1日(水)に投句一覧が発表されてから7日(火)「選句の会」までが投票期間でした(計34票)

1位3票 香けぶる菊一輪の志し        朴念仁
     通夜帰りビニール傘に時雨音     浜防風
2位2票 かくれんぼ隠れし垣の鬼やんま    稲田覚
     秋麗牛が膝折る裾野かな       稲田覚
     リーダーに大志はありや山眠る    雨月 
     運動会出だし躓き駈け急ぐ      昼行灯
     稲実り老父一人の凱旋門       桃一
     青蜜柑子育て談義母娘        桃一

11月10日(金) 12時10分50秒    箱の居候    【投票箱】投票結果その2

3位1票  木の葉髪ここやかしこへ置き去りに    朴念仁
      宿木や道の落ち葉の潔さ        浜防風
      たしかなる自由意志あり酔芙蓉     川上えりさ
      意を決し明日は胃カメラ小夜時雨    睡蓮
      秋燕大志などなく家を出づ       稲田覚
      充電のわずかなスマホ夕時雨      川上えりさ
      言訳はしどろもどろに穴惑       朴念仁
      あまりある昔や院の墓所時雨る     雨月
      志望校決まらぬままに冬に入る     似子似子
      熊あはれ山に餌なし里に人       雨月
      チョコばなな落として踏んでべったら市  川上えりさ
      指先で賜ひし点字秋の暮         朴念仁
      紅白の熨斗のありの実有志より      昼行灯
      缶蹴りの缶追うてゆく秋の暮       稲田覚
      こぼれ日の苔むす檜皮初時雨       桃一
      霜月や寺に振込む志納金         似子似子

11月10日(金) 09時57分48秒    箱男    10月入選句

おめでとうございます。

11月10日(金) 09時56分18秒    箱男    10月コメント5

荒井理沙選
特選
¬《秋麗牛が膝折る裾野かな》
裾野からして山々に囲まれた広大な牧場が想像される。中七で牛の居住まいの表現に揚句に暫し虜になってしまった。詠嘆の意である「かな」からして上五は「秋麗の」と繋げてもと思ったが、いやいやこの場合は「あきうらら」の語感が相応しいと断言したい。

秀逸 
《香けぶる菊一輪の志》
「菊一輪」と記して「包んだお香典は、菊が一輪しか買えません。ですから返礼はいりません」と言う意であると聞く。「志」からして、それが伝わって来る。
《番犬の大き身震ひ時雨来る》
大型犬であろうか、ダイナミックな身震いに水滴が降り掛かって来る思いがする。惜しいかな、季語を「初時雨」にすると格調高い句になると思うのだが……。
《霜月や寺に振り込む志納金》
志納金が季語を際立てている。浅ましい読み人は、やれやれと年金生活に又もやため息をつく。いやいや、作者は清らかな心根で詠まれたのだと思うのだが。
《言い訳はしどろもどろに穴惑》
言い訳をしているのは、作者か相手方なのか、読んでいて歯痒さを覚える。そこへ来て行き着く所、とんだ薮蛇ならぬ穴惑いと来た。見事な落ちに降参。

11月10日(金) 09時53分44秒    箱男    10月コメント4


芦野信司選
特選
《かくれんぼ隠れし垣の鬼やんま》
隠れを二回使った効果が面白い。鬼やんまのクローズアップ効果がある。句会では、参加者の一人からも選が入っていた。ただし、「隠れし」の「し」は一考の必要があり、歴史的仮名遣いでは下二段活用になるので「隠るる」が正解。このため、「隠れた」と現代仮名遣いにしてはどうかという指摘がありました。参考にしてください。

秀逸
《初時雨滴の落つる蔓の先》
蔓の先に焦点を当てて締まった句になっていると思いました。初時雨が柔らかい背景となっている綺麗な映像が目に浮かびます。
《香けぶる菊一輪の志し》
志という抽象的な兼題は難しかったと思いますが、香という嗅覚と菊一輪という視覚で実体化したところが見事ですね。最後は「志」だけで良いです。
《番犬の大き身振ひ時雨来る》
下五の「時雨来る」がやや説明的に響きますので、名詞止めの方が良いと思います。句会では選者の荒井さんが「初時雨」という素敵な提案をしていました。
《缶蹴りの缶追うてゆく秋の暮》
「缶蹴り」に秋の空っぽ感を、「缶」をリフレインさせて追う姿に秋の押し詰まった感じを上手く表現していますね。


11月10日(金) 09時52分16秒    箱男    10月コメント3


選者の会での評のいろいろ
《二又の大根のごと志》
「ごと」を使った俳句は敬遠されがちです。発想し易いことや季語が比喩化するため弱められることに原因がありそうですが、この句の場合は「二股の大根」が強いイメージを与えるため「ごと」を使っても弱くはなっていないという評がありました。人生をいびつな大根にたとえた川柳のような味わいのある俳句と好評でした。
《宿木や道の落ち葉の潔さ》
参加者から宿木と落ち葉の対比を評価するということで選が入りました。しかし、詠嘆の対象が二つに別れてしまっているという意見もありました。


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