ハマブン句会 投句箱

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02月09日(金) 08時15分34秒    箱男    12月・1月の入選句 選者のコメント4

句会での評のいろいろ
《寒空や叱られつ子の一文字》
芦野選者が特選に選んだ句であり、句会でも三人の参加者の選に入っていました。ところが、芦野選者と三人の参加者の鑑賞が全く違っていました。三人は「一文字」が口を真一文字にして歯を食いしばっているところと鑑賞していました。作者が句会に参加していたので、句の背景をお伺いしたところ、正解は口の真一文字でした。芦野選者曰く「誤解も鑑賞の内ではないでしょうか」。
《寒鴉銀座の路地の行きどまり》
今月の月番選者二人が秀逸に選んでいますが、「銀座」の解釈が全く違っていました。作者が句会に参加していなかったので正解はわかリませんでしたが、幼少期から東京の銀座を知っている参加者から、表通りではない銀座の路地裏の情景が「行き止まり」で言い止められているという鑑賞がありました。
《寒紅を贈るひとなく日の暮るる》
荒井選者が秀逸に選んだ句です。作者に句の背景をお伺いしたところ、中七の「ひと」は亡き母であるということでした。それであれば「ひと」を「母」に変えると句意が明確になるという指摘がありました。

02月09日(金) 08時13分46秒    箱男    12月・1月の入選句 選者のコメン3

《冬扇そこは上座と叱られて》
荒井選者が秀逸に選んだ句です。参加者から「冬扇」と言えば「夏炉冬扇」で、役に立たないものをさすように思われるがどういう意味で使ったのだろうという疑問が出されました。作者の意図も同様で、商売をやっている親戚から「そこは上座よ」と叱責され、いざというとき役に立たないなあと自嘲した経験があるとのこと。しかし、その叱責を今は感謝しているそうです。
《さあみんな野球しようぜ春隣》
芦野選者が秀逸に選んだ句でしたが、参加者から大谷翔平選手の言葉のパクリだという指摘がありました。作者に確認しましたらパクリではあるようでしたが、大谷選手の言葉に詩を感じたということでした。
《初夢に笑うてゐるか犬の眉》
参加者二人の選が入った句ですが、作者自身から「難がある句」と表明がありました。それは「初夢」という季語を人間以外に使っているために季語ではないと指摘されないとも限らないということでした。初夢という概念は人間しか持つことができないからというのが指摘の根拠になるでしょうが、この句の場合はどうだろうということで句会の中で検討されました。結果は、まあいいんじゃないのということになりました。

02月09日(金) 08時08分18秒    箱男    12月・1月の入選句 選者のコメン22

《三寒四温余生の夢を語りけり》
参加者一名の選が入りました。平凡だけど、平凡ゆえに季語が効いている。これに対しては、いいけれど、何か具体物が欲しいという意見もありました。
《けふのみの一日歩きて春隣》
参加者一名の選が入りました。上五の意味がはっきりしない。背景の事情によって変わってしまうという指摘がありました。作者は、「今日という一日」を意図したということでした。
《人体の血管のごとき冬木立》
参加者二名の選が入りました。中七が八音になっているので「血管のごと」で良いのではないでしょうかという指摘がありました。
《霜柱こどもに還って音を追う》
参加者一名の選が入りました。「音を追う」の音が自分の前を行く誰かが踏む音のように捉えられるという指摘がありました。「霜柱踏んで子供に帰りけり」が改作案として提案されました。
《お迎えのバス待つ母や春近し》
参加者一名の選が入りました。「お迎え」に関していろいろな解釈が出ました。園児のような子供の迎えなのか、老人のデイサービスのお迎えなのか、そもそも別のお迎えなのか。作者は子供の迎えを想定したということですが、「お迎え」に関しては自身も気になっていたということでした。
《針の目に糸口震ふ寒四郎》
参加者一名の選が入りました。「震ふ」に文法上の誤りがあり、口語であれば「ふるえる」であり、文語であれば「ふる」の二音でしかないので切字「や」を加えるような対処が必要との指摘がありました。

02月09日(金) 08時05分13秒    箱男    12月・1月の入選句 選者のコメント1

《どの顔もまんまる満座初笑ひ》
参加者二名の選が入りました。作者から横浜のにぎわい座の正月の光景を読んだと説明がありました。落語家の笑わせてやろうという気迫と観客の大いに笑ってやろうという意気がぶつかっているということでした。
《四日かな箸も二膳にもどりけり》
参加者一名の選が入りました。荒井選者の指摘と同じく、切字二つの欠点が指摘されました。
《雲なき夜見上げればそこにオリオン座》
参加者一名の選が入りました。オリオン座とあるので「夜」は余計であること、中七の「見上げればそこに」が八音であり散文的な冗漫さがあるとの指摘がありました。
その他以下は参加者一名の選が入った句です。
《そそくさとごみ出す朝の寒さかな》
《節分や犬の名前を福と為す》
《寒稽古挑みし声の澄み渡る》
《鰰の飯ずし重なる美濃の皿》


【選者兼題句】
荒井理沙
いろり火やをさなの座る爺胡座(あぐら)
祖父許(がり)の峨々よ寒九の水谺 

芦野信司
蒸しタオルラジオは寒の雨を告ぐ
岬端に遺る砲座や冬の空


02月02日(金) 00時03分17秒    箱の住人    選句の会

「選句の会」は、2月6日(火)20:00~22:00 リモート形式です。選句は、選者が行います。

参加ご希望の方は星まで「参加希望」とメールアドレスを明記の上、下記の星宛のアドレスにお知らせください。
投句された方、されなかった方、どちらも歓迎します。
尚、投句くださった方には招待状をお出し致します。
3737.hoshi@gmail.com


02月01日(木) 22時54分14秒    箱の住人    無題

投句一覧に投句された句がない方は、お手数ですが箱の住人までメールをお願いします。 

kukaibako2023@gmail.com


02月01日(木) 22時52分11秒    箱の住人    無題

お待たせしました。12.1月は76句の投句をいただきました。ありがとうございました。

2023年12月・2024年1月兼題「春隣」「寒のつく季語一切」「座」 一覧表 その1

1.朝もまた外はかしまし寒雀
2.初夢に笑うてゐるか犬の眉
3.寒せりの鍋を囲んで酒うまし
4.時惜しみ句座に遊ぶや老の春
5.寒空に星屑一つ見上げてる
6.車椅子一時外出寒詣
7.寒空や叱られつ子の一文字
8.寒桜春待つ願い取り消させ
9.座に配る蜜柑の大小笑ひもて
10.雪女みくじの凶を三度ひく
11.正月の円座静むる能登の景
12.冬深し禅師の座せる永平寺
13.冬晴れやぴょんぴょん跳ねる子犬かな
14.珍客や珈琲の香の冬座敷
15.三寒四温余生の夢を語りけり
16.明け染めぬ餅搗く響き数へつつ
17.足袋ほしいはく息白し寒稽古
18.寒鰤を被災地支援籠に入れ
19.けふのみの一日歩きて春隣
20.初孫のゐる新生児室春隣
21.綿入や残るしつけに袖通す
22.人体の血管のごとき冬木立
23.正座せず着物の足やオブザーバー


02月01日(木) 22時51分00秒    箱の住人    無題

2023年12月・2024年1月兼題「春隣」「寒のつく季語一切」「座」 一覧表 その2

24.寒の内見舞ハガキの多き年
25.霜柱こどもに還って音を追う
26.年越の座敷童子に家狭し
27.もやしつ子母の手招き寒の灸
28.寒夕焼秩父山地火を放つ
29.寒紅を贈るひとなく日の暮るる
30.夜寒かな三日月由来の葉の揺らぎ
31.お迎えのバス待つ母や春近し
32.白猫も公園逸る師走かな
33.木枯らしに息吐きつけるランナーかな
34.針の目に糸口震ふ寒四郎
35.降りて来よ孤独仲間の寒鴉
36.一品といへど冬至の南瓜かな
37.どの顔もまんまる満座初笑ひ
38.冬扇そこは上座と叱られて
39.寒鴉銀座の路地の行きどまり
40.センバツへ能登の高校春隣
41.まなうらに雪がふるなり天狗山
42.寒月やふる里銀座照しけり
43.冬の夜や座敷童子と君は呼ぶ
44.庭の木も寿美酒祝う冬座敷
45.四日かな箸も二膳にもどりけり
46.雲なき夜見上げればそこにオリオン座
47.来し方のうねうね道や寒曝
48.座布団の無念無想の日向ぼこ


02月01日(木) 22時49分14秒    箱の住人    無題

2023年12月・2024年1月兼題「春隣」「寒のつく季語一切」「座」 一覧表 その3

49.年用意義母は何でもできる人
50.静かさや寒さの先の星座かな
51.燭映す瞳の集ふ降誕祭
52.さあみんな野球しようぜ春隣
53.寒椿たそがれ時に心射る
54.志ん生の座布団厚し年忘
55.支へ合ひ見上ぐる空の初筑波
56.石舞台古墳に供花寒桜
57.寒造り人肌燗の一人酒
58.そそくさとごみ出す朝の寒さかな
59.節分や犬の名前を福と為す
60.村歌舞伎稽古熱入る春隣
61.着ぶくれて大団円の有馬かな
62.寒満月ブログで知る逝きし人
63.プラの日に手持無沙汰な寒鴉
64.寒稽古帰りの父待ちあんこ餅
65.寒稽古挑みし声の澄み渡る
66.しあはせを承くるひとつに冬日向
67.寒椿ハタチの君の髪飾り
68.こんこんと一晩分の深雪かな
69.春隣うきうきしてる待つ身なり
70.オリオン座確認嬉し眩さよ
71.鰰の飯ずし重なる美濃の皿
72.元旦の家にみなぎる気力かな
73.フロアーを行きつ戻りつ福袋


02月01日(木) 22時47分15秒    箱の住人    無題

2023年12月・2024年1月兼題「春隣」「寒のつく季語一切」「座」 一覧表 その4

74.偃月橋水滔々と冬の虹
75.能登真冬水電気風呂トイレなく
76.失せ物のひよんなところに寒に入る


02月01日(木) 00時32分17秒    箱の住人    無題

投句箱の蓋が締まりました。
沢山の投句ありがとうございました。
2024年もどうぞ宜しくお願い致します。

投句一覧は後ほど掲示板に載せます。


12月09日(土) 09時05分30秒    箱の娘    12月1月の兼題

投句箱の蓋が開きました。
締切は令和6年1月末です。(ご注意ください)
2か月分なので一人お10句まで。
皆さまのたくさんの投句をお待ちしています。

12月09日(土) 08時09分35秒    箱の住人    投票結果

11月【投票箱】投票結果 その1

おめでとうございます。
投句52句の中から選ばれました投票結果です。今回は、12月3日(日)~       
5日(火)「選句の会」までが投票期間でした(計票)27票

1位3票 振り返る過去などもなし根深汁  川上えりさ        
     

2位2票 寒空やサーカス象の鳴き一つ   桃一
     前抱っこお顔見せてよ冬帽子   静御飯
     落葉道一歩一歩の音遊び     雨月     
     まがしらに海まなじりに冬の蝶  稲田覚 
     診断は経過みましょう冬の雲   浜防風
     大過なしほつと安堵の年の暮   雨月


12月09日(土) 08時05分18秒    箱の住人    投票結果

11月【投票箱】投票結果 その2

3位1票 なまり声交はすマルシェや冬ぬくし  朴念仁
     銀杏踏む靴のあるべし大教室     川上えりさ
     過ぎし日の遥かな嶺や雪光る     桃一
     断捨離で見つけし母の冬帽子     睡蓮
     冬帽子こくりこくりと山手線     川上えりさ
     亡き祖父の爆撃隊の冬帽子      浜防風
     過ぎし日はみな暖かき冬夕焼け    睡蓮
     冬花火月なき空を打ち砕く      浜防風
     母の忌や褒められたくて勇魚取    稲田覚
     ふしくれのこの手大好き息白し    朴念仁
     優先席杖とそれぞれ冬帽子      すみか
     禿頭の父に似合いし冬帽子      静御飯


12月08日(金) 21時35分36秒    箱男    11月入選句

おめでとうございます。

12月08日(金) 21時33分34秒    箱男    11月入選句コメント3

折山正武選
特選
¬《動輪の徽章誇るや冬帽子》
まず語句の構成が良い。そして男の誇りが見える。冬帽子は本来中折帽子や鳥打帽子を言うらしいが、冬に被る帽子と考えて良いと思う。蒸気機関車の機関士の誇りの帽子だろうか。男の意気を感じる。

秀逸 
《落葉道一歩一歩の音遊び》
用言を使わずにすっきりと詠んでいる。「一歩」のリフレインと「音遊び」が気持ちよい。「落葉道」で軽い切れが入っているのもすっきり聞こえる要因だろう。銀杏並木を想像した。特選にしようか迷った。
《父母の来し方思ふ十二月》
ご存命か鬼籍に入られたか、思い出されるその風貌には年輪がある。年の暮れになって思われるのは自分の子供の頃と育ててくれた親の人生。季語十二月が利いている。「思ふ」は終止形で、句はここで切れている。
《過ぎし日はみな暖かき冬夕焼け》
いろいろあったことを是とする述懐。抒情豊か。この「暖かき」は季節を云うのではなく心の受け取り方。あくまで季語は「冬夕焼」である。「過ぎし日や」とせず「過ぎし日は」とし、さらに「みな」があるので、暖かいのは過ぎし日であることが明確。「や」で切らず「は」として成功した。
《冬帽子こくりこくりと山手線》
語句の流れが良い。電車に揺られているリズムを感じる。動詞を使わず状況説明になっていない。軽みがあって好ましい。多くの人が経験し、多くの人が目にしている光景。


12月08日(金) 21時32分07秒    箱男    11月入選句コメント2

星伸予選
特選
《動輪の徽章誇るや冬帽子》
「徽章」この標記は身分や職業を表す。冬帽子の季語が、冬のピリッとした空気と仕事への緊張感とプライドにあっている。

秀逸
《落葉道一歩一歩の音遊び》
中七下五がいい。落葉の音の違いに気づいた作者の感性が素晴らしい。実際経験しないと詠めない句。
《ふしくれのこの手大好き息白し》
この手大好きと言い切っているのがいい。「ふしくれのこの手」の人生を受け入れ感謝している。最初は作者ご本人の手だと鑑賞したが作者のご親族と鑑賞してみると深い愛情が見えた。
《大枯野遠(おち)に退く富士孤峰》
なんと景の大きな句だろうか。富士山でさえ大枯野に退くという発想に驚いた。
大枯野(多)に対して富士山(唯一)との対比も面白いと思った。
《寒空やサーカス象の鳴き一つ》
寒空にトランペットのような象の鳴き声。乾燥した空気に空高く響いたのだろう。
中七下五から象の哀愁が伝わる。寒空の季語がとても効果的である。


12月08日(金) 21時30分19秒    箱男    11月入選句コメント1

句会での評のいろいろ
《振り返る過去などもなし根深汁》
句会では参加者二人から選が入りました。「振り返る過去などもなし」が、思い出すに値する過去が無い意味なのか、それとも思い出したくも無い過去があるという意味なのかが判然としない。もし後者の意味であればということで訂正提案がありました。「忸怩たる過去もありけり根深汁」
《父匂ふ黒きフェルトの冬帽子》
句会参加者に作者がおられたので背景を伺いました。亡き父のポマードの匂いを詠まれたそうです。
《図書館や一番星と冬の月》
図書館に対するイメージは読者によって様々でしょうが、受験勉強を思い出す参加者もいました。一番星と月の片方だけで充分意は通じるという意見もありました。
《物書きの上目遣ひの冬帽子》
句会参加者三人から選が入りました。物書きらしい癖のある表情が浮かぶということでした。
《過去帳の空白に問う冬日かな》
この句も三人から選が入りました。作者が句会に参加されておられたので背景を伺いました。故郷の過去帳に空白の部分があり、その方がどんな人だったのか、どんな事情があったのだろうかと自分に問いかけたことを詠まれたということでした。
《まがしらに海まなじりに冬の蝶》
一人から選が入りました。個性的な句なので賛否が別れました。対句表現の面白さがある一方でやりすぎではないかという意見もあり、楽しい議論が交わされました。


【選者兼題句】
折山正武
同窓会ひとそれぞれの冬帽子
寒昴われも過客となりにけり 

星伸予
冬帽子少しきつめに吾子の紐
過ちを重ねて久し冬の月


12月04日(月) 20時38分55秒    箱の住人    投句一覧一部訂正

一覧表に一部訂正箇所があります。

32.前抱っこお顔見せてよ冬子→前抱っこお顔見せてよ冬帽子

冬帽子の「帽」が入っていませんでした。
大変失礼いたしました。
投票箱は「冬帽子」になっていますので、そのまま投票していただいて大丈夫です。

申し訳ございませんでした。


12月03日(日) 21時04分30秒    箱の住人    選句の会

「選句の会」は、12月5日(火)20:00~22:00 リモート形式です。選句は、選者が行います。

参加ご希望の方は星まで「参加希望」とメールアドレスを明記の上、下記の星宛のアドレスにお知らせください。
投句された方、されなかった方、どちらも歓迎します。
尚、投句くださった方には招待状をお出し致します。
3737.hoshi@gmail.com


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