ハマブン句会 投句箱

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10月08日(水) 20時45分56秒    箱男    9月入選句

おめでとうございます。

10月08日(水) 20時43分23秒    箱男    9月入選句コメント6

【今月の入選句】
句会の運営方法:
句会参加者全員に特選一句と入選四句を選んでいただきます。特選は2点、入選は1点と得点化し、それを集計します。集計した結果の上位二句を当月の特選とし、次の上位八句を秀逸句といたします。なお、同一得点の場合の順位は、当番司会者の判断によります。
今月は以下のとおりとなりました。

特選
¬《赤蜻蛉クラーク像の指の先  浜防風》
12点句でした。これまでにない高点句となりました。簡潔だ。体をそらし真っ直ぐに腕を伸ばした姿が目に浮かぶ。ボーイズ・ビー・アンビシャスという指先と赤蜻蛉の取り合わせがいいという評価でした。
《秋の夜のゲルマラヂヲのチューニング  桃一》
7点句でした。鉱石ラジオから聞こえる音、チューニングの音が秋の夜の季語を活かしているという評価でした。



10月08日(水) 20時42分03秒    箱男    9月入選句コメント5

秀逸
《秋燕やけんか別れの声残る  川上えりさ》
5点句でした。上五の切れが良い。後半部分との意味上のつながりを持たず下五の余韻で繋がりを持たせているという評価でした。
《「ごはんだよー」影踏み鬼の秋の暮  桃一》
5点句でした。母の呼びかけが、暮れても影踏み遊びに夢中になっている子に届く。どの言葉も緊密に結び付けられているという評価でした。
《かなかなのかなしきむくろ風さらふ  王茶堂》
5点句でした。「かなかな」と「かなしき」の韻律の良さが「かなしき」という形容詞の説明臭を消している。韻律の軽い響きがむくろの軽さを表現していると評価されました。
《この地にて生くる他なし射干の花  ヒロシ》
5点句でした。朝咲いて夜には閉じる一日花の射干の姿をまっすぐ自分の生き方に重ねていると評価されました。
《地ならしの駄菓子屋跡の螽斯  桃一》
5点句でした。子供たちの楽しい時間の喪失感が小さな螽斯に託されているという評価でした。作者はイソップ物語を意識したそうです。


10月08日(水) 20時40分42秒    箱男    9月入選句コメント4

《意地悪の心隠して二日月  浜防風》
4点句でした。夕明かりの空にほんのわずかの間現れて沈む細い月。そんな意地悪なら優雅なもの。ドラマがある。季語の使い方が良いと評価されました。
《コスモスや高圧線を渡る風  ケーナ》
4点句でした。近景にあるコスモスと遠景の高圧線の対比が良い。風を感じると評価されました。
《新築の柱香るや今年米  ケーナ》
3点句でした。新築と今年米の取り合わせがいいと評価されました。作者は米作が国の柱であることを意識したということでした。

10月08日(水) 20時38分47秒    箱男    9月入選句コメント3

他の3得点句の評のいろいろ
《晩夏光ベンチに眠る人の影  まさひろ》
詫びしい情景がよく見える。ただし「晩夏光」は晩夏の季語であるので中秋の今から見ると季節遅れの感があるという指摘がありました。
《どんぐりのころり峠の廃線路  ジャンダルム》
「ころり」なのでこのどんぐりは一個。その小さな焦点から峠の廃路線という大きな景色へ転換。峠の秋が広がる。自然と人工物の対比が効いているという評価がありました。
《さよならを言ひにきたのか秋螢  王茶堂》
寂しく優しい呟きの中に作者と秋蛍との一体感がある。その瞬間が感じられるという評価でした。


10月08日(水) 20時37分22秒    箱男    9月入選句コメント2

2得点句の評のいろいろ
《新米の総立ちのなか湯気踊る  桃一》
美味しそうに炊き上がるご飯が見える。
《路地ひとつまがりて鳴りぬ秋風鈴  まさひろ》
路地を曲がったのは季節が変わったことの暗喩で、秋風鈴でしっかり受けている。
《秋雨の止みて大仏色深む  真以耶》
くすんだ大仏が雨後には深みのある色に変わる。辺りも紅葉だ。秋雨の季語が活きている。
《地球儀に今はなき国黄落期  川上えりさ》
国家の存亡と自然の推移の対比。大きな掴み方が魅力。
《酢橘添へ夕餉の膳の整ひぬ  ヒロシ》
秋の膳の彩りが見える。均整の取れた美しさ。
《リンゴ食べ地球半周地図の上  漣》
この句の場合、リンゴは漢字表記の方がよい。
《分去れの夜叉神峠秋気澄む  ジャンダルム》
分かれ道の意味の「分去れ(わかされ)」の言葉が面白い。夜叉神峠という固有名詞も魅力的だ。
《新米にアルプスの水透きとほり  すみか》
新米をアルプスの水で炊いたらさぞ美味いだろう。
《秋麗コスプレ女子の膝の傷  真以耶》
アニメのコスプレ会場なのか。秋麗と膝の傷の対比が効いていてリアル。
《かくれんぼ友はいづこに秋夕焼  まさひろ》
秋夕焼が効果的だ。実家で昔の友人の手紙を見つけた時のことを思い出した。
《爪先はハーケン一つ秋空へ  桃一》
岸壁の爪先から秋空への展開。最後の「へ」の使い方がうまい。
《荷造りの真中に入れむ今年米  真以耶》
母心が荷物の真中に詰まっている。
《秋気満つ凛とはん女の地唄舞  睡蓮》
竹原はんの地唄舞の気迫が「秋気満つ」に込められている。


10月08日(水) 20時35分58秒    箱男    9月入選句コメント1

一得点句の紹介
《遊び場は墓地の石段柿の秋  すみか》
《胡坐かき都会育ちの鯊を釣る  川上えりさ》
《海路から来たる兵黄金虫  笠原》
《後の月悪友と酌む地酒かな  王茶堂》
《マネキンの案山子リアルにほほ笑みぬ  カケス》
《夕月夜もはや動かぬ氷川丸  王茶堂》
《葛の葉の裏見晴明母恋ひし  カケス》
《夢洲に国境はなし天高し  川上えりさ》
《来世には地獄はいかが秋の声  並木》
《地面よりスッと出でたる曼殊沙華  静御飯》
《有り難や古米古々米今年米  ヒロシ》
《天地無用午後配達の白ワイン  浜防風》

以 上


10月01日(水) 12時17分58秒    箱の住人    投句がない方

投句一覧表に投句された句がない方はお手数ですが、
下記アドレス(箱の住人)までメールをお願いいたします。

kukaibako2023@gmail.com


10月01日(水) 12時11分20秒    箱の住人    9月投句一覧

お待たせしました。9月は83句の投句をいただきました。ありがとうございます。

2025年9月 兼題「新米」傍題「今年米」「古米」など  一文字「地」 一覧 その1

1.秋燕やけんか別れの声残る
2.菅貫を幾つくぐりて平和かな
3.新米を捧げし妣や独りごつ
4.指の間の手応へ確か今年米
5.新米を近くで見つつ手は出さず
6.「ごはんだよー」影踏み鬼の秋の暮
7.有の実を皮ごと齧る五歳の児
8.秋の日も弧を描くなり地平線
9.新米か秋の楽しみ五月雨や
10.遊び場は墓地の石段柿の秋
11.今年米顰みにならふ高値かな
12.炊き上ぐる湯気のかぐはし今年米
13.地を這ひて葛ひらひらと風に寄り
14.今年米新顔ばかりが棚並ぶ
15.かなかなのかなしきむくろ風さらふ
16.晩夏光ベンチに眠る人の影
17.新米の総立ちのなか湯気踊る
18.意地悪の心隠して二日月
19ハレの日は厚い生地や秋の暮れ
20.新米や一膳ごとに寿命延ぶ
21.新築の柱香るや今年米
22.地下鉄のドアより出でず草の花
23.胡坐かき都会育ちの鯊を釣る


10月01日(水) 12時08分11秒    箱の住人    9月投句一覧

2025年9月 兼題「新米」傍題「今年米」「古米」など  一文字「地」 一覧 その2

24.海路から来たる兵黄金虫.
25.秋澄む日年に一度の歌舞伎座へ
26.蛇穴に入るよ地球の片隅に
27.路地狭し足がふらつく星月夜
28.後の月悪友と酌む地酒かな
29.新米の研ぐ手の腹のリズミカル
30.路地ひとつまがりて鳴りぬ秋風鈴
31.稜線の著しかりけりけふの月
32.秋雨の止みて大仏色深む
33.星月夜地面に映るは月明り
34.台風去る僕をきりきり舞ひにして
35.地球儀に今はなき国黄落期
36.新米の朱鷺の里より届きけり
37.足任せ裾に溜まりし露の玉
38.秋の夜のゲルマラヂヲのチューニング
39.マネキンの案山子リアルにほほ笑みぬ
40.新米やどうといふことなき一日
41.どんぐりのころり峠の廃線路
42.艶やかな新米囲む夕餉かな
43.コスモスや高圧線を渡る風
44.新米や食めば天下の好好爺
45.酢橘添へ夕餉の膳の整ひぬ
46.ぬばたまの夜銀漢のかがやけり
47.新米を炊く女房の背の丸み
48.リンゴ食べ地球半周地図の上


10月01日(水) 12時07分11秒    箱の住人    9月投句一覧

2025年9月 兼題「新米」傍題「今年米」「古米」など  一文字「地」 一覧 その3

49.間引菜の大地噛みしむ香かな
50.新米の収穫作業鷺集う
51.分去れの夜叉神峠秋気澄む
52.若き日の古米は旨し下宿生
53.コメ文化の国に生まれて今年米
54.この地にて生くる他なし射干の花
55.新米にアルプスの水透きとほり
56.夕月夜もはや動かぬ氷川丸
57.秋麗コスプレ女子の膝の傷
58.かくれんぼ友はいづこに秋夕焼
59.葛の葉の裏見晴明母恋ひし
60.赤蜻蛉クラーク像の指の先
61.夢洲に国境はなし天高し
62.来世には地獄はいかが秋の声
63.秋出水しとしと降るは日脚なり
64.地下鉄を出でたる先は秋祭
65.爪先はハーケン一つ秋空へ
66.新米の研ぎ汁そそと植込みへ
67.地面よりスッと出でたる曼殊沙華
68.有り難や古米古々米今年米
69.地の塩をわが骨壺に老いの秋
70.彼岸花ローザ思ほゆそぞろ路
71.さよならを言ひにきたのか秋螢
72.新米や土鍋の蓋のカタコトよ
73.地ならしの駄菓子屋跡の螽斯


10月01日(水) 12時06分11秒    箱の住人    9月投句一覧

2025年9月 兼題「新米」傍題「今年米」「古米」など  一文字「地」 一覧 その4

74.空のはてそのまたはての秋のいろ
75.いつになくズシリと重い新米かな
76.遠山へ流るる谷の水澄めり
77.荷造りの真中に入れむ今年米
78.投げ釣りはけふも坊主か秋刀魚焼く
79.路地裏のそのまた奥の菊の垣
80.ここに来て新米の味かみしめる
81.秋気満つ凛とはん女の地唄舞
82.天地無用午後配達の白ワイン
83.草地跳ぶバッタと戯れ真昼時


10月01日(水) 01時09分09秒    箱の住人    無題

投句箱の蓋が締まりました。
9月も沢山の投句ありがとうございました。
投句一覧は後ほど掲示板に載せます。


09月30日(火) 17時28分25秒    箱の住人    真砂女俳句大賞ご案内

第1回 真砂女俳句大賞のご案内です。

 締め切りは12月1日必着。

 詳しくは下記リンク、または「第1回真砂女俳句大賞」で検索ください。
http://shuntoo1.sakura.ne.jp/news/2618/

09月08日(月) 08時48分19秒    箱の娘    9月の兼題

投句箱の蓋が開きました。
季題       「新米」 傍題「今年米」「古米」など
詠み込み漢字   「地」 これ自体は季語ではありません。季語を入れてください。 
お一人五句
締め切りは9月30日(火)   
皆さまのたくさんの投句をお待ちしています。


09月08日(月) 08時25分40秒    箱男    8月入選句

おめでとうございます。

09月08日(月) 08時20分27秒    箱男    8月入選句コメント6

【今月の入選句】
句会の運営方法:
句会参加者全員に特選一句と入選四句を選んでいただきます。特選は2点、入選は1点と得点化し、それを集計します。集計した結果の上位二句を当月の特選とし、次の上位八句を秀逸句といたします。なお、同一得点の場合の順位は、当番司会者の判断によります。
今月は以下のとおりとなりました。

特選
《にぎやかな盆唄西の風に乗り  並木》
7点句でした。にぎやかな盆唄と西方浄土を想像させる西の風との取り合わせが好評でした。亡くなった方も盆唄を聴いているのだろうかというように。「にぎやかな」がやや説明的だという意見もありましたが、この点は作者も悩んだところだそうです。
《稲光失くしたはずのネジひとつ  浜防風》
5点句でした。着眼点の面白さが好評でした。ネジと稲妻の意外な出会い。ネジが光ったかのようだとの感想がありました。作者は稲光の強さを表現するのに苦心されたそうです。


09月08日(月) 08時18分46秒    箱男    8月入選句コメント5

秀逸
《ここ三日野暮用ばかり鰯雲  すみか》
4点句でした。身近なことにかまけているといつの間にか秋が来ていた。作者が鰯雲に託した思いがしみじみ伝わるという評価でした。
《稲妻の闇夜にめしを平らげる  まさひろ》
4点句でした。日常の中の非日常のような怪しさ。妖怪っぽいという感想もありました。飯を食べるだけの行動を稲妻の切り口で見せてくれた意外性が好評でした。
《クレヨンも旅行鞄に秋麗  王茶堂》
4点句でした。気持ちの良い絵心、秋麗へのワクワク感が評価されました。クレヨンという画材がもう一つ違った楽しみをプラスしているという感想もありました。
《流星やきみほしいものなんですか  カケス》
4点句でした。中七下五が流れ星を一緒に見ている人への問いかけであれば平明な句意ですが、流星そのものに対して「きみ」と呼びかけているのではないかという鑑賞がありました。もし後者の意味であれば「流星や」を「流星よ」と言い換えればよりはっきりするのではないかという指摘もありました。


09月08日(月) 08時17分25秒    箱男    8月入選句コメント4

《踊子の髪のみだれや曼珠沙華  まさひろ》
4点句でした。美しい踊子が目に見えるようだと評価されました。ただし「踊子」と「曼珠沙華」の季重なりの問題、髪の乱れた様子と曼珠沙華の花の形が近すぎて味わいとしてプラスするところが乏しいとの指摘もありました。
《雑言は口外無用つづれさせ  ヒロシ》
3点句でした。「つづれさせ」はこおろぎのことで、五音できれいに言い止めている。悪口を言ってしまった心理の動きをこおろぎの声に託していると評価されました。
《這松の小径のゆくて稲光  桃一》
3点句でした。奥行きのある大きな景色が描かれていると評価されました。作者はどうしても先に行かなければならない登山で見た光景を詠まれたとのことでした。
《秋の暮ポチは私の用心棒 睡蓮》
3点句でした。子犬を心の支えとして暮らす独身の老婦人の心境を、軽みを交えて詠んでいると評価されました。ところが作者は子供時代の愛犬のことを詠まれたとのこと。



09月08日(月) 08時15分34秒    箱男    8月入選句コメント3


他の3得点句の評のいろいろ
《用為さぬ男はしゃぐや秋祭  王茶堂》
楽しい風景になっている。こんな方がいそうで可愛い。等、人気でした。
《金継の椀の一服稲つるみ  真以耶》
一服の茶という静と稲つるみ(稲妻の意味)という動との対比。茶碗の中の金継ぎが稲妻と呼応し、静の中に動を感じさせるとの評価でした。
《稲妻の折れ線グラフ地上刺す  浜防風》
大空を舞台にした動的な一瞬が「地上刺す」で捉えられているとの評価でした。
《用心の鈴の音響く茸狩  静御飯》
熊の出没がニュースになる昨今の時事俳句。鈴で間に合うのかなとの不安な声もありました。
《菊日和幼なじみの薄化粧  王茶堂》
年配の女性の楚々とした美しさが表現されているとの評価でした。
《初秋の風を探すや深呼吸  真以耶》
何気ないところにポエジーを感じさせるという評価でした。
《稲妻を合図のごとく男去ぬ  すみか》
女性の目を通じて去る男の気持ちが良くわかるとの評価でした。



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